中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第3203回
■刀さんからのQ(質問):通天酒業の将来性について

いつも拝見させて頂いています!

お聞きしたい事があり投稿しました。
以前、先生のコラムに出た通天酒業を色々調べておりました所、
今期は以前に比べ売上高の伸びが高いようです。
味はあまり、、、というのが一般論ではありますが、
輸入ワインの参入にも負けず毎年成長しております。

ワイン業界は毎年数十%の成長をみせており
しばらくは続く様子です。
また、他の同業者に比べかなり割安です。
味は、、、ですが
CMやブランド強化を積極的にしている通天はどうでしょうか?


■QさんからのA(答え)

中国では昔は老酒と白酒が主なお酒で、
その後にビールが出来て、
今はほとんどの人がビールを飲んでおりますけれども、
最近は宴会になりますとほとんど大抵の場合、
ブドウ酒になりました。
但しブドウ酒の飲み方は他所の国の人と違いまして、
中国の人は乾杯乾杯とやりますので、
杯の中にちょこっとだけ入れて、
何十回も乾杯をやるという飲み方をします。
フランスや日本で飲む酒とは趣きが違います。
しかも中国の人の中にはワインに馴染まない人も多く、
ワインの上からコカコーラをいれて加え飲んでいる人もいます。
ですからフランス辺りのレベルの高いワインと
同じようにお考えにならないで、
いま挙げられた通天の場合は同じワイン銘柄の中でも
砂糖や水が混ざったんじゃないかと思うような
かつての赤玉ポート・ワインのような
レベルの低いワインです。

その分値段も安いわけですから
大変な勢いで伸びていまして、
長期的に見ればやがてワインメーカーの1つとして
皆の注目を引く会社にはなる可能性はあると思っています。
但し、同じ中国の中でも
今一番トップを占めているのは張裕ワインです。
張裕は日本の山梨県の人からワインの作り方を習っており、
その次の王朝はレミーマルタンが大株主で、
そして今の通天は自分たちだけで始めたものですから、
一番あとから追いかける会社の1つであります。
ただ、これだけ中国の人の生活レベルが上がって
なおかつワインを飲む習慣が増えれば、
そうバカにもできません。
少し時間がかかりますけれども
将来性のある会社の1つと考えていいのではないでしょうか。





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2011年6月8日(水)

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