第3059回
■えんさんからのＱ（質問）：上り坂・下り坂・まさか

人生にはよく「上り坂」「下り坂」
そして「まさか」という坂があるといいます。
先生のコラムを読んでいますとリクルートの江副さん、
ダイエーの中内さんなど、時代の寵児だった人物が
晩年栄光を失うこともあるようです。

でも先生はそのようなことなく、
80歳を過ぎてなお最前線で活躍され
お金も築いてらっしゃるのには、
何か人生における信念と言いますか、
こういうことは気をつけようというモットーなどが
おありなのでしょうか？
私は今のいい状態がずっと続くわけではないということを
言い聞かせています。

■ＱさんからのＡ（答え）

人生に起伏があることはご自分でも経験されている通りです。
一所懸命やって財をなした人でも、
次の時代を読むことができなければ没落します。

昔は農業が中心で、
天気か戦争ぐらいを気にしていれば良かったんですけど、
今は産業界全体が大きな変化の中にあって、
上り坂、下り坂、人によってみなそれぞれ違いますので
当然酷い目に遭うこともあります。
私だって一歩間違ったらひっくり返るような目に
何回もあっております。
自分の失敗した話を週刊朝日に30回に分けて
読み切り連載で書いたことがありますが、
その中に書かなかったこともありますから
勘定するとかなりの回数があるんじゃないでしょうか。
それを読んで
「そんなに失敗して邱先生はどうやって暮らしているんですか」
と手紙をくれた人もおります。
あなたもその一人でしょうか。