第2888回
■ちぇっと聞いたあ？さんからのＱ（質問）：中国の不動産政策

常々、中国経済の現状を明快に説明していただき、
深く感謝しております。

今年になって、中国政府は不動産価格の上昇を抑えようと、
必死の政策を打ち出したために、
一部では値引き販売で早く売り切ろうとしているためか、
不動産株が冴えない状況です。
でも、中国の方々の
家を購入したいという意欲は決して衰えていないと想像し、
当面、ホールドを決め込んでいますが、
Ｑ先生は、この政府の政策の効果について、
どのようにお考えですか？
私は「行き過ぎた振り子は元に戻る」の喩えで、
その後の不動産価格が反って、
急上昇してしまうのではと考えています。
先生のお考えをお聞かせください。

■ＱさんからのＡ（答え）

中国の経済が発展すれば、不動産を買う人が増えて
不動産そのものも値上がりするし、
不動産会社の株も値上がりすると誰でも考えます。
でも不動産があがりすぎると、影響が大きいので
政府はいろいろ厳しい条件を出して、必らず抑えにかかります。

そういう動きに対して、
中国人は日本人よりもっと敏感だと考えて下さい。
日本人は精々その尻馬に乗る程度しかできないのですから、
最近は、上海や北京に比べて
東京のマンションは安いじゃないかというので、
逆に中国人が日本の不動産を買いに押し掛けています。
不動産は製鉄や海運よりもっと難しい市況産業ですから、
ジェットコースターに乗る積りで、
ふりおとされないように注意して下さい。