中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2796回
■みやび。さんからのQ(質問):日本の会社での外国投資は

いつも楽しく拝見させてもらっています。

以前、日本はいずれ円安、超インフレが来ると
おっしゃっていました。
前々より私もインフレ対策をしたいと思ってましたが、
具体的にどんな方法がお勧めですか?

私の理想では金の現物所有。
外国銀行の口座にて外貨預金。
外国の会社による株、CFDによる投資、と思います。
実際には上記のことは現状ではやっていません。
中国株を日本の証券会社にて外貨決済(香港ドル)で
運用(ベトナム株も少々)しています。
そして、今後は日本の会社にて
CFDの取引(金、農作物)を考えています。
日本の会社での外国投資もQさんのおっしゃる円安、
超インフレ対策にたいして有効でしょうか?
(Qさんは超インフレで
日本の会社の倒産も危惧しているのでしょうか?)

Qさんがおっしゃる円安、超インフレは、
国内会社での外国投資では意味がないと言っているのでしょうか?
よきアドバイスお願いします。
それでは健康に気をつけて頑張ってください。


■QさんからのA(答え)

あなたは円高とかインフレを気にしているようですけれども、
そんなに簡単に考えないで下さい。

円安になる前には円高があるし、
インフレになる前にはデフレがあるんです。
いま起こっているのは円安でも無ければインフレでも無くて
その逆のことが起こっているでしょう。
どういうことかと言いますと、
アメリカの経済が悪くなったら
アメリカに物が売れなくなりますので、
本当は円安にならなきゃいけないのに
円高になっているということは、
日本の方がアメリカよりもましだと思われているからです。
しかし円高になるともっと仕事が無くなって、
物だって売れなくなります。
物が売れなくなると百貨店やスーパーはあわてて安売りをします。
すると他所も安売りを始めますから、
結局安売りをした分だけ売り上げが減って、
利益も減るので潰れる会社が出てきたり、
店を閉める百貨店やスーパーが増えることになります。

その一方で、政府がむちゃくちゃにお金を使いますから、
政府が大赤字になって、それを回収するのに皆から税金で取るか、
それともお札を印刷するかということになります。
びっくりしてお金は逃げますから、
皆からお金を取るのは難しいんです。
でも印刷なら自分たちの一存で出来ますから
多分印刷を選ぶ時が来ることになります。
するとそのうち日本の国債も不良品ということになって、
ヨーロッパで今ギリシャの次にポルトガルに起っているみたいに
日本もその仲間入りをする可能性は強くなります。
むろんその可能性はアメリカにもありますから
そうするとその影響を受けて円も安くなるし、
猛烈なインフレが日本でも起こる可能性があります。

しかしそこまで来るのにまだ時間がかかりますので、
今その心配をしたって仕方がありません。
自分がもう死んでしまった後のことかもしれないし、
そんな先の先まで考えなくてもいいんです。


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2010年4月27日(火)

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