第2775回
■SNさんからのＱ（質問）：新中国人の不動産投資

『食は広州にあり』以来の先生のファンです。

さて、中国に来て、1年半ほど経ちました。
彼らとつき合っているうちに、
中国人は北海道に
ある種のあこがれを抱いていることに気づきました。
日本では富裕層の中国人に対するビザも始まり、
これから日本に観光にくる中国人も
ますます増えるのではないか思っています。
そのときにさらに北海道が
注目されるのではないかと予測しています。

さしあたって、
北海道で中国人向けにできるサービスとしたら観光業ですが、
これから先、お金持ちの中国人が、
北海道に別荘を持つというのが
一つのステータスになるのではなどとも想像しています。
邱先生からみて、新中国人の北海道へ不動産投資というのは
ありえますでしょうか？
もしあるとしたら、どのぐらい先のことになるとお思いですか？
それとも、言葉や文化の壁から、可能性はないでしょうか？

■ＱさんからのＡ（答え）

日本に居ると分かりませんけど、中国へ住むようになると、
中国の人が北海道に特別な親しみを持っている事にビックリします。

それはどうしてかというと、
中国でヒットした映画で、日本のタイトルに直すと
「本気でなければ私に近づかないで」というような題の、
とてもロマンティックな映画で大当たりをしたのがあって、
それを観た人たちが北海道を夢に見るんですね。
ですから私たちの上海の店でも
「これは北海道産です」なんていう物を出すとよく売れるんです。
そういうのを見て、北海道の不動産まで
中国人に売りつけようなんて考えるのは早とちりですね。
中国人はお金の出し入れとなると日本人よりずっと厳しいし、
ましてこれから発展する中国では不動産が値上がりしますけど、
日本の方は逆にいよいよ厳しいところまで追い込まれます。
それを中国人にうまく押し付けられるなんて
お考えにならない方がいいと思います。
日本人より10倍くらいソロバン高い人たちですから。