中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2759回
■amherstさんからのQ(質問):"現在の"銀行とつきあう法

邱先生、いつも行間を踏まえたお答えを頂き
ありがとうございます。

会社で銀行との折衝を任されて数年経ちますが、
銀行は融資している企業先のことは考えてくれてないと思うんです。
デリバティブが出回り始めた3年前は円安で、
これからもっと円安になるから
長期の為替予約を結んだほうがよい(結果は大幅円高)とか、
ほぼゼロ金利にも関わらず、
全体の融資不履行の確率が高くなったから
融資金利を以前より上げる等、頭にくることばかりです。
為替は先生もおっしゃっていたようにドル安(円高)を予想して
すぐに予約はせず、規模が小さいので
融資も自己資本の割合を増やして、
なるべく多く借りないようにしています。

銀行とつきあう法、つきあわない法を書かれたり、
ご自身も銀行員をされたことのある邱先生に、
現在の銀行とつきあう法をご教示頂きたく存じます。
宜しくお願い致します。


■QさんからのA(答え)

経済の成長している時代は不動産がよく値上がりしたので、
私はまだ銀行が一般の人にお金を貸してくれない時に、
どうやったらうまく銀行を利用して資産作りが出来るかについて
「銀行とつきあう法」というのを書いたことがあります。

しかしその後経済が発展して、
逆にバブルが弾ける時代になりますと、
今度は不動産がそれこそ10分の1まで値下がりをしたので、
お金を借りて不動産を買った人は酷い目にあわされております。
また事業のためにお金を借りている人も同じ目にあっております。
ですからそういうことの始まる前に、
「銀行とつきあう法」を書いた私が今度は
「銀行とつきあわない法」という本を書きました。
今の日本はまだ後者の状態が続いているので、
銀行をアテにしないでお金儲けをするには、
もしくは事業を経営するにはどうするかというのが、
これから仕事をやる人のテーマになっていると思います。
ですから双方読み比べると、時代の変化がよくわかると思います。


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2010年3月21日(日)

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