中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2658回
■THさんからのQ(質問):タイで挑戦したい

邱先生初めてお便りいたします。
5年ほど前に30年以上勤務した大手弱電メーカーを早期退職して
タイにやってきました。
95年のタイ新工場立ち上げからのタイとの付き合いです。
"40歳過ぎでは遅すぎる"、
56歳ですが何とかビジネスチャンスをつかむべく奮闘中です。

ご存知の通りタイはこれから第2次産業の発展段階にあります。
人口の首都集中、農村の過疎化、核家族化が進みつつあります。
以上の3項目をKeywordにビジネスを推進しようと思いますが
もう一つ気になるのはタイ東北部の事です。
イサーンと言われる地域ですが
チャオプラヤ川沿いの地域では二期作、三期策が可能ですが
イサーンでは水不足のために米作は年に一回です。
この地域でそばを作りバンコクに蕎麦屋を作って
そばを食べさせようと以前から思っておりました。
何も麺でなくとも、饅頭でもクレープでも良いと思っています。
長寿とダイエットに効くというと
バンコクの小金持ちは飛びつくと思うのですが
如何お考えになりますか。
このほかにも温泉場の開発、東南アジアの人たちが好きな
茉莉花米を日本の遊休水田で低農薬栽培し
これもタイの小金持ちに売りつけようかというアイデアもあります。
しかし元来サラリーマンですし、現地に大きなコネもありません。
しかもあと3年で年金受給者の仲間入りです。
こんな歳での起業はやめたほうが良いといわれますが、
先生どう思われますか。


■QさんからのA(答え)

いま私は将来世界的に食糧が不足する時代に入るから、
農業が上手くやれる地域の開発は
日本人の次の仕事だと言っております。
タイも当然その中に入るわけで、
恐らく日本や中国の不足する食料を
補う国の一つになっていくと思います。
でもそれはちっぽけな商売では駄目で
大規模な農業でないと採算に合いません。
あなたの力ではどうにもならないと思います。

ですからそういうシステムを作り上げて行く所で働くか、
そういう技術を身につけて、
技術者として現地で働くというのでないと
事業としては上手く行かないんじゃないでしょうか。
何しろタイはバンコクだけに莫大な人口が集中して、
次に大きな地方都市は40万位しか人口が無いんですから
基本的に農業国です。
その分だけ農業に対する認識が遅れていると思います。


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2009年12月10日(木)

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