中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2317回
tokyojoeさんからのQ(質問):実は世界中のお金は足りてなかった?

昔から大ファンのQさんに質問です。
それは、今回の金融危機でふとこんな疑問を感じたのですが・・・

実は世界中のお金は足りてなかったのでは?
金本位制が撤廃された後、
米国をはじめ、世界中で自由にお札が刷れるようになって、
特にドル札は刷られまくったことは、Qさんの本で学びました。
でも、ここ数年の世界経済の成長は目ざましく、
レバレッジを掛けたお金の流入で、漸く帳尻が合っていたのでは?
ヘッジファンド中心にレバレッジは大きかったかもしれないが、
結局これが解消されてしまったら
実際のお金の量は今の市場規模を埋められないのでは?
今の金融危機は、実は金融危機ではなく、印刷不足なのでは?
もっと世界中で輪転機を回すべきなのでは?
「今は殆どの投資家がとりあえず現金にして持っている。」
というのも納得がいきません。
投資家=常に何かに投資したがっていて、
現金で持っていることに耐えられない人間だと私は思うからです。
今回の金融危機は経済の血液=お金不足。
世界経済は成長期の健康な人間だが、
交通事故で血液が流れ出てしまい、今はとにかく輸血あるのみ。
輸血さえすればすぐ元気になる。
私はこう推測しますが、教えてください。


■QさんからのA(答え)

あなたはお金のことを
お札のこととお考えになっているようですけど、
お金というのはお金で買える財産を反映するものですから、
それで買えるものがどういう動きをするかは、
その時代時代によって皆違った動きになります。

お金がふえても物がふえないから
インフレになるということがありますけど、
お金がいくらふえてもインフレにならない場合もあります。
お金が足りなかったら物は安くなる筈なのに
逆に高くなるということが現実に起ります。
ですからそんなに単純に考えない方が
よろしいんじゃないでしょうか。
いくらお金がたくさんあっても、
皆が使わずにタンスの中にしまい込むとお金はたらなくなって、
不景気にもデフレにもなるのです。


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2009年1月3日(土)

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