中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2268回
雪風さんからのQ(質問):時代を見る感覚

何回か質問にお答えいただいた雪風と申します。

今回ご質問申し上げたいのは、
年配になられてからの時代を見る感覚についてです。
若くても、年配となられても、
時代の情勢を見ながら努力を重ねなければ、
大きな流れを掴むことが出来ないということだとは思うのですが、
先生のように、かなりのご年齢になられても、
時代を読み続けて好奇心を持ち続けておられる方の場合、
細かい面で
過去の出来事を参考にしておられることが多いと思います。
それはプラスな反面、拘泥を生む要素ともなることと思います。
先生は時代を読まれる場合、
過去や経験に当て嵌めることを重視されますか?
それとも、それに囚われないことを重視されるのでしょうか?
社会思想家の練達としての先生の感性に興味を持っております。
何卒宜しくご教示くださいませ。

雪風拝


■QさんからのA(答え)

人間の物の考え方というのは、
ほとんど自分の体験から生まれてくるものです。
ですから考え方そのものは、
過去にとらわれて生きている証拠みたいなもので、
次に起ることは、
過去の体験ではかることの出来ないものですから
判断を誤ることが多いのです。

私の場合は
自分の経験を基礎にして物を考えません。
自分の経験に合わない新しいことが起ったときに興味を持って、
何故そういうことが起るのかを追求するというやり方です。
もし過去の経験で物事が判断出来るんなら、
兜町は年の順序にお金を持っているはずです。
それが年寄りでもどんどん淘汰されるということは、
次の時代の変化についていけない証拠みたいなものです。
人間は誰でも自分の体験を元に物事を判断しますけど、
自分の体験で理解できないことが起ったときに、
それに興味を持って研究するという人は
あまり多くはないでしょうね。


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2008年11月15日(土)

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