中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2166回
■ニャンディさんからのQ(質問):ドバイ・アブダビは有望では?

どなたも邱先生にこのことを質問しないのが不思議ですが、
邱先生はドバイおよびアブダビに上場する株式の将来性を
どのようにお考えでしょうか?

恐らく地下資源の取引を主とする国や地域では、
政府が儲かっても、
一般の企業や人々にまで豊かさが行き渡らないので、
息の長い成長が期待できないとお考えなのかもしれせん。
しかし、石油で稼いだ外貨にものを言わせて、インフラ等を整備し、
さらに世界から優秀な人材や企業を招き入れ、
金融・流通・観光分野の産業を育成していく施策は、
原油高も追い風にもなり、機能していくように思えます。
今後も、スクーク等のイスラム金融を介した資金調達が
世界規模で増加していくと考えています。

やはり、邱先生は中国・ベトナムの方が
はるかに有望とお考えなのでしょうか?


■QさんからのA(答え)

世界の富はいま
資源を産出する国の人たちのところへ行く分と、
資源を使って製品を作り出す工業国に行く分とに
大きく分けられています。
そういう中で、資源を売っている国は
自分で何もしないで、お金だけが転がり込んでくる立場です。
資源を掘る仕事だって
先進国にやってもらっているのが多いので、
そういうところの王様たちが
多くの人に富をもたらす立場にいるとは思っておりません。

おそらくそういう人々のふところに集まったお金は、
いま二束三文で売り叩かれている
アメリカの銀行とか金融業者とかの
株を買うのに使われることになるでしょう。
そういうお金の後ろに
どうして私がくっついて歩かなければいけないんでしょうか。

世の中、お金さえあればいいということにはなりません。
どういう役割を果たすお金かを
ちゃんと意識して投資をやりたいものです。


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2008年8月5日(火)

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