中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2087回
姜維さんからのQ(質問):金本位制的なもの

いつもHiQを読ませて頂いています。
貴重なお話を、しかも無料で、大変感謝しています。

私は大学卒業時に先生の著書「サラリーマン出門」を読み
自営の道を歩み、その後も先生の著書をバイブルとして
今日に至っています。

さて質問ですが、
米ドルが各国通貨に対して前面安の様相です。
1ドル=80円、もっと下がって1ドル=60円
という見方もあるようですが、
こうなった時アメリカは、以前と同じ金本位制ではなくても、
金本位制的なものを打ち出して、
為替の安定を図るということはないでしょうか。

よろしくお願いします。
先生のますますのご長寿、ご健勝をお祈りしています。


■QさんからのA(答え)

世の中には実際に起ることと起らないこととがあります。
たとえば私は1ドル100円になりますと言いましたけど、
それはドルが200円台にいた時に言ったことです。
それが実際に起るには9年かかりました。

では、あなたのおっしゃるように
やがて80円になって60円になるかというと、
たぶんそこに至る前に
世界の基軸通貨としてのドルの役割はかなり小さくなって、
ちょうどイギリスのポンドからアメリカのドルに移ったように、
別の通貨に移ることもありえます。
既にユーロもありますし、アジアの新しい通貨が
いずれはドルに対抗するような形になる可能性が
あるんじゃないでしょうか。
ですから、いま起っていることが
ずっと続いて行くと考えるよりも、
新しい変化が起ると考える方が実際的じゃないかと思います。


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2008年5月18日(日)

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