中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2060回
T.MさんからのQ(質問):中国の危機

毎日非常に役立つコラムを有難う御座います。
早速ですが、北京オリンピックが近づくにつれて、
チベット問題を始めとする中国共産党の矛盾が噴出しています。
「中国人は極端な拝金主義で金のためならルールどころか、
人の命さえ問題ではない」
との批判も聞かれます。

勿論、偏った批判だとは思いますが、
ブランド偽造、日常的ルール無視は
中国の過渡期の現象ではなく中国文化の一部であるという意見は
非常に説得力を持ちます。

このような逆風の中で、
中国企業は今後とも業績を伸ばすことが出来るのでしょうか?
又、中国共産党の崩壊等による
混乱が生じる可能性は無いでしょうか?
先生のご意見をお聞かせください。


■QさんからのA(答え)

オリンピックが近づいたら
色々矛盾が噴き出してきたんじゃなくて、
それを狙って矛盾をつくっているんです。
でも、チベット問題が
オリンピックをやめさせるほどの威力を発揮しないと思います。
中国の政府も控えめにやるでしょうし、
またどんなに頑張ったって
チベットが中国の政府をひっくり返すことはできないと思います。

いまあなたは中国がそういう目にあっているのを見て
色々言っているんですけど、
日本も金持ちになるプロセスで
似たような場面を一通り通ってきているんです。
日本だって世界中から憎まれて散々悪く言われてきました。
中国人が日本の真似をしていると言われているように、
かつて日本人はヨーロッパの猿真似ばかりする
と言われていたんです。
日本人は忘れっぽいですから、
もうすっかり忘れているようですけど、
悪く言われている間が花なんです。

中国がどうなるのかということよりも、
日本の方こそこれからどうする積りなのかと私は心配しています。
中国がこれから歩むのは日本が通って来た道ですから
まだこの次どうなるのかというのがわかりますけど、
本当に日本はこれからどうする積りでしょうか。


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2008年4月21日(月)

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