第1972回
■シンさんからのＱ（質問）：人生の指針

いつも楽しく拝見させていただいております。
人生においても、金融界においても
深く通じるところでは同じだとおもいますが、
時代の先を読むということはどのようなことを心がけていれば
その能力を高めて行くことができますか。

若輩の自分がこれからの長い人生に
どういうことにアンテナを立てたり、
努力することが必要でしょうか。
ご教授いただきたくお願い申し上げます。

■ＱさんからのＡ（答え）

人間は生まれおちた環境の中で育つものですが、
同じ環境の中でできるだけ多くのことを見ようとする人と、
同じ所だけしか見ない人がいます。

サラリーマンをやっている人でも、
自分の家から会社まで行くのに、毎日必ず同じ道を通って、
どの電車のどの車両のどの吊革にぶら下がるかまで
決まっている人がたくさんいます。
そういう人は世の変化にあまり気がつきません。
私なら会社に行く場合でも同じ道ではなくて、
昨日とは違う道を通って、
そこにどんな店ができて、どんな花が咲いたか見たいと思います。
そういう心掛けを自分の生きている間ずっと持ち続けていると、
恐らく同じ学校の友達でも
10倍も世の中が見えるようになるのではないでしょうか。
そういう努力を若い時からずっとやっておりますと、
それが習い性になりますから、
世の中の多くの動きの中に
それを貫く法則があることに気がつくと思います。
株をやる場合でも、それは同じなのです。

ですからただ人に言われた株を買う人と比べて、
チャンスは多いわけです。
私の場合はそうやって得た知識を生かすために、
思ったことは宿題として残さないで
すぐ実行するように心がけています。