中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1838回
焼酎の空き瓶さんからのQ(質問):個人投資家の海外への直接投資

先生のコメントいつも参考にさせていただいてます。
8月22日に中国本土個人投資家による
海外証券市場への直接投資を承認したというニュースがありました。

ただし、香港市場に上場している証券にしか投資できない、
また、投資は中国銀行天津支店と
香港中銀国際証券有限公司に限定して行われるとあります。
これは試験プログラムの要素が強いようですが、
近いうちに徐々に拡大されると見方が強まっています。

この動きでA株H株の格差が大きい銘柄、
大唐国際発電、江西銅業、などに投資が流れていき、
いずれは格差がなくなると自分で勝手に予測してます。
いずれ日本の株への投資も解禁となれば、
日本の株も10年、20年先に
大きく株価が変動する時期があるかも知れないと思っています。
先生はどのように思われますか。

今回の投資解禁政策は先生が仰っているとおり、
中国にお金があふれて仕方が無くなるのを調整して
バランスをとる政策にあたるのでしょうね。


■QさんからのA(答え)

中国はいま外貨がどんどん貯まって、
おそらく今年だけでも貿易の黒字と
それ以外に中国に投資の形で集まってくるお金をあわせると、
4000億ドルくらい黒字になるんじゃないかと見ております。
そのために猛烈な勢いで、お金が貯まって、
それが不動産や株の値段にも、
また物価にも大きな影響を与えはじめました。

どうやってそれを減らすかということで、
いま中国の政府は無我夢中です。
その一環としてお金を持ち出して、よその株を買ってもよろしい、
ということになったんですけど、
まだ思いつきでやっている面もあるし、
全体に普及するとしても、かなり時間がかかると思います。
ですからそれで直ちに香港の株が上がるわけでもありません。
株価の差がA株とB株の間にも、
また本土株と香港の株の間にもあります。
耳聡い人はその差を埋めればいいとすぐに考えます。
でも、私はそんなことと関係なしに、
中国の上場会社の中でもっともっと利益が上がっていく会社の株に
目をつけた方が正しいと思います。


←前回記事へ

2007年9月12日(水)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ