中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1784回
まりさんからのQ(質問):お茶のマーケット

いつもたくさんの教えを頂いており、
先生には心から感謝しております。

さて、私は明治時代に創業の製茶問屋と付き合いがあり、
今、海外向けに、
高級お茶(香りの良い本当においしい、限定品のお茶)
のネット通販ビジネスをはじめたいと思っております。
海外は、私が行ったところお茶人気ではありますが、
砂糖を入れたり、一般の人にはまだまだのように感じましたが、
お茶のマーケットは一気に大きくなっています。
アメリカ、ヨーロッパよりも、アジア向けがいいか、
海外にいる日本人向けがいいのか、
先生のご意見を伺えれば幸甚に存じます。
どうぞ、よろしくお願い致します。

末筆になりましたが、
これからも、お元気で益々のご活躍をお祈りしております。


■QさんからのA(答え)

日本のお茶をよそに持って行って売る商売は、
そんなにラクな商売ではありません。
それよりも、日本のお茶の技術をよそに持って行って、
もっと安い賃金でもっと良い物を作るという仕事なら、
いくらかチャンスはあると思います。

物事をはじめる時に、
自分のそばにある物を持って行って売ろうなんて考えないことです。
むしろその逆に日本の5分の1くらいの値段で作れるところに行って
日本の技術でお茶をつくって日本並みに売る方法はないか、
というふうに考えるのでなければ、
事業としては成り立たないと思います。

日本のお茶屋さんは元々なまけ者で、
一年に一ぺんだけ働いてあとは左団扇で生活しているのを見て、
幼稚園のバスを売るよりは、
お茶を自動車を売るぐらいの気持で売ったら儲かるんじゃないか
と言って始めたのが伊藤園です。
なまけ者のお茶屋さんを見てはじめたのが伊藤園ですから、
怠け者のお茶をよそに売りに行って、商売になるわけがありません。


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2007年7月20日(金)

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