中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1737回
Y.FさんからのQ(質問):温暖化防止関連

いつも株の指針として、
そしてそれ以上に人生の指針として
大変参考にさせていただいております。

さて昨今の中国ではさまざまな環境問題のなかの
温暖化防止にも関心が集まりつつあります。
原発の増設、温室効果ガス無排出型の石炭火力発電の日中相互協力、
排出権取引など新たなビジネス生まれようとしておりますが、
今後の中国の温暖化防止関連ビジネスについて
先生はどのようにお考えでしょうか?

また私はアジアジルコという
原発や耐熱素材に不可欠なジルコニウム化合物を生成している
会社の株を多少持っております。
過去3年の業績はパッとしませんが、
中国、ロシアの原発の増設等により
今後かなりの成長を予想しておりますが
先生は個人的にこの会社をどのように見ていらっしゃるでしょうか?


■QさんからのA(答え)

温暖化防止というのは世界中が考えていることで、
別に中国だけの問題ではないと思います。
中国が温暖化防止に対して不熱心ということではありませんけど、
先頭に立って環境保全の仕事をやることはないと見ています。
したがって、そういう面で
何か見るべき政策を打ち出すことはあまり期待できません。

もう一つのあなたが言っている株のことですけど、
これはどちらかと言うと資源・資材関係の業種に属する株です。
資源関係の業種で一番注目を浴びているのは、
石油・石炭・鉄鋼で、
その中で世界的に関心を集めるのはいつも石油です。
中国はこれから資源の需要が急増しますので、
どうやって資源の確保をするかと、
いま世界中を動き回っております。

したがって石油を中心とした産業は
今後も最も関心を集める仕事になると思いますけど、
あなたのおっしゃる仕事は全体の産業の中で
ほんの一部と関係があって、
小さいなりにそれなりの業績をあげていますけども、
トップを走る仕事ではありません。
また付加価値を生み出す仕事ではなくて、
付加価値を生む仕事の方に使われる素材の一つですから、
今後も地味な動きをするとお考えいただいたら間違いないと思います。


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2007年6月3日(日)

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