中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1661回
チャントさんからのQ(質問):株価下落相場での運用

先生の書籍や当コラムを日々に楽しみにしております。
私は手持ちの株式資産を中国、香港市場に随分入れておりますが、
リスク管理が非常に重要であると認識しております。
そこで中国、香港株式市場での
株価下落相場での運用についてお伺いさせていただきます。

中国、香港株式市場は米国や日本のように
信用取引の空売りも株価指数先物取引も出来ないのですが、
米国株式相場が下落基調に変わった場合などでは
中国企業のファンダメンタルズが良かろうが
下落相場化することは十分考えられますので、
下落相場の対応について
考えておかなければいけないと思っております。

評価損を増大化させ投資家として再起不能とならない為にも
利益確定や損切りを行い、現金化を先ずは行うとしましても、
資産運用のパフォーマンスを伸ばすためには
他国の市場に移して
下落相場に対応した運用したほうがよろしいでしょうか。
アドバイスよろしくお願いいたします。


■QさんからのA(答え)

株が下がった時の心配をして、
その対策を考えているようですけども、
株式市場が世界的に具合が悪くなるときは、
あなただけ助かることは先ずないと思います。
世の中そんなにうまくいきません。
皆がひどい目にあう時は、
ひどい目のあい方が少なくてすむ方法を考えるべきであって、
自分は無事息災と考えない方がいいと思います。

お金は現金で持ってるか、株で持ってるか、
それとも不動産で持ってるか、というだけのことで、
現金で持ってると政府が一生懸命お札を刷りますから心配です。
では不動産ならいいかというと、
この十何年の日本を見ても分かるように、
借金して不動産を持っていたばかりに
金持ちは皆ひどい目にあっています。
もちろん株を持っていても大変な目にあいました。
株を担保にお金を借りていた人は
銀行から無理やり株を売らされましたが、
土地をもって売るに売れなかった人は
もっとひどい目に合わされましたから
自分だけうまく逃げられると思わないことです。

そういった意味で、万全の備えをした積りでも
上手の手から水がもれます。
ただこれからの財産は不動産でも株の形をとった財産がふえます。
株なら売ろうと思えばすぐに現金化されますから、
逃げるのには好都合でしょう。
でも一生に一度も起らないかも知れないことのために、
そんなことばかり気にしていたのでは、男がすたりますよ。


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2007年3月19日(月)

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