第1360回
YさんからのQ(質問):電力業界の需給悪化予測について

いつも楽しく読ませていただいてます。
私、広東電力を少々保有しております。
中国の電力業界は3年程度先には、
発電能力過剰となるという観測から、
見切り売りする方もいらっしゃるようですが、
需給バランスがくずれるとしても、
誰もが新規参入できる業界でもないし、
それならそれなりに企業というのはあれやこれやと手を尽くし、
経営効率を高めることで、
採算向上に向かうように考えます。

電力業界というものは
構造的に効率化を進めるのが困難な業界なのですか?
一度この需給悪化予測についてのコメントをお聞かせくださいませ。


■QさんからのA(答え)

3年先になったら電力が過剰になるから売っておけというのは、
どうせ死ぬんだから
もう株はやめておこうというのと同じことです。

ただ、その時その時によって自分の視界の範囲内で
どれだけの変化が起こるかということを確信して
それによって自分の投資の対象を変えるというのならわかります。
いまの電力会社は株価が下がっておりますけど、
下がっているのはコストが高くなって、
金が儲からなくなったからです。
したがって配当も減りますけど、株価も減っているわけですから、
そういう時に逆にナンピンをする人もおります。
そういったような意味では
電力会社はナンピンの対象になる銘柄です。

同じ電力会社の中でも
火力発電なら石炭を買わなければならないんですけど、
電力会社そのものが鉱山を持っているか
鉱山と関係がある場合は、
原料を安く買えますから、
会社の儲けはそんなに減らないですみます。
また、石炭を買って会社に持ってくる所までに
えらいお金がかかる会社もあれば、
そんなに費用がかからない会社もあります。
そういう違いを自分で研究して、
ナンピンするかどうか決めて下さい。


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