■QさんからのA(答え)
工業が発展すると環境破壊が起こるのは、
日本だっていままでにたくさん経験しております。
現にまだアスベストのことで頭を痛めています。
環境問題に皆が関心を持つようになるのは、
命を惜しがるようになってからです。
中国はまだそこまで行っていません。
そういう心配をしていない人に、
あなたがどうして心配しろと言うのかわかりません。
心配するのはあなたじゃなくて、
その土地に住んでその被害を受ける人たちです。
その人たちがそれを考えていないのに、
あなただけ心配をしても仕方のないことです。
中国にも環境庁はありますけど、
まだうまく機能していません。
ご心配でしたら、そこへ近づかないことです。
あなたが心配してもその通りにならないんですから、
三十六計逃げるにしかず、です。
台湾で私はそうした心配をしたことがあります。
台湾の南の方に行きますと、
石油化学の工場ができて、
まわりの海がみな汚染されています。
政府だって手も足も出ないのですから
そこへ行ったら魚を食べないことです。
環境の改善というのは汚染する前にやるものではありません。
汚染してからやるものなんです。順序があるんです。
そういう事業が成り立つという時代がやがてくるでしょうが
今そんなことを考えていたら、
自分が飢え死してしまいます。
自分が飢え死するのと、環境汚染の心配をして死ぬのと、
どちらを選びますか。
|