■QさんからのA(答え)
中国人に一番なじまないのは共産主義だと私も思っています。
また、それだからこそ
共産主義の国になったという面もあるわけです。
そのまま放っておけば、貧富の差が激しくなって、
金持ちはもっと金持ちになり、
貧乏人はもっと貧乏になるという矛盾が大きくなって、
それをうまく利用して政権をとったのが
毛沢東だと私は思っています。
その後、ケ小平が悪平等は不平等よりもっと悪い、
と言うことに気づいて、開放政策に舵を切りかえました。
一部の人が先に金持ちになってもいいじゃないか、
その結果みんながよくなる方向に動けばいいじゃないか、
というのが、いまの新しい体制ではないかと思うんです。
こういう方向転換がもたらしたいまの経済発展を
中国の大多数の人たちがみな賛成しています。
ところが日本と中国との関係ということになると、
お互いにいままで高い壁があって相手が見えなかったけど、
いまは壁が崩れてお互いの欠点が丸見えになったので、
政治は一挙に冷えた感じがあります。
これは台湾と中国の間でもそうだし、
日本と中国の間もそうだと思うんです。
それは今まで見えなかったものが
見えるようになったためであって、
調整にもうしばらく時間がかかると思って下さい。
|