■QさんからのA(答え)
日本の国がデフレに入ってから、
それを逆行させる現象はまだどこにも起ってません。
景気は循環するものだと考えている人が、
不景気になったんだからまた良くなる時は必ず来る
と考えていることと、
政治をやってる人は早く良くなってくれないと
自分たちの政治が悪いと言われるから、というそれだけの理由で、
いつもいつも、もう底値だ、もうそろそろ景気が良くなる、
と希望的観測を口にしているだけのことです。
私に言わせると世界中が工業生産力がついて、
人が欲しいと思うものはすぐ作れるようになったので
物が足りなくなって素材が値上がりしますけど、
出来上がった製品が足りないなんていうことは、
もうほとんど起らないと思います。
ですから、どんなに素材が値上がりしても、
製品で競争するときは
逆に値下がりを覚悟しなければなりません。
日本は国民総生産の中で、
工業製品が一番大きなパーセンテージを占めているので
世界を代表する工業国なんです。
アメリカはまだ農産物をいっぱい作って、
日本もそれを買ってるくらいですから、
日本の方が工業先進国と言っていいと思うんです。
そういう国でどこに陽が当るかということになると、
日本の国で作ってるもので世界で何がどの程度売れるかを
中心として考えなきゃいけません。
いま、物作りでわいている中国が、
鉄が足りない、化学原料が足りないということが起っていますが、
それがあと2、3年は続くと見ています。
でも新日鉄の株価なんかドン・キホーテの株価に比べると
うんと安いでしょう。
ですから株のどれが良くなるかということと、
世界のお金の動きがどうなってるかということは、
必ずしも一致しないんです。
株はそれぞれ独特の動きをしますので、
その辺のところも考慮に入れて研究してみて下さい。
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