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■ＱさんからのＡ（答え）
最近私の書いた本に「口奢りて久し」というのがありまして、
その本の始めにも書いてるんですけど、
よく何がお嫌いですか、と聞かれて
私はまずいのは嫌いです、と答えると、
皆は何か肩透かしをされたみたいで思わず苦笑してしまいます。
私に言わせるとどこの国の料理にも
うまくつくる人と下手くその人がいます。
誰だってまずいメシを食べるのはお嫌いでしょう。
時計について言えば、
私は貧乏な時から自分のお金が自由になるまでの過程で、
一通りの高級品は全部買っております。
多くの人はロレックスが一番上等の時計だと思っていますから、
成金になるとすぐロレックスを買います。
でも私は時計のランクを一通り勉強しましたので
パテック・フィリップからはじまって、
ヴァセロン・コンスタンチン、オーデマ・ピゲ、ピアジェと、
世界最高級の時計は一通り持っております。
でもあまり使いません。
どうしてかと言うと、昔の上等の時計はネジ巻きが多いんです。
そして一つが100万円と言わず、もっと高い時計もあります。
高い時計なら時間が正確だろうと思って、
時計が止まっているのをみすごして、
飛行機に２回も乗り遅れたことがあります。
それからは、どんな上等の時計も信用ならん、
と思うようになりました。
いま私はフランスのヴァンクリーフ・アンド・アーペルの時計を
使っておりますけども、自分で動くオートマの時計です。
どこでなくしても、さして惜しくはないから使っているのであって
特別愛用しているというわけではありません。
ですから身につける時計も時々変えます。
自分の部屋のカーテンを替えるのと同じで
毎日新鮮な気持ちで生きるのが大切と思っております。
やりたいだけのことは一通り経験すると、
時計の値段なんかにこだわらなくなるものですね。
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