第862回
SさんからのQ(質問):中国株の今後

中国株の今後の動きが気になります。
中国政府は今年は景気引き締めに徹するのではないかとの
「世論」に対して
「それはソフトランディングの範囲内の事」
との意見も強いように思いますが
「アメリカの圧力」で「元の引き上げ」を含む
「強い引き締め」に移行せざるを得ないのではないかと心配です。
ご意見をお聞かせください。


■QさんからのA(答え)

いま中国の経済の中で問題になっていることがいくつかあります。
一つは経済の発展にどれだけブレーキをかけるのが安全か
ということです。
それからもう一つはこれだけ経済が強くなったのだから、
いつ人民元の切り上げがあるのかということです。

この二つとも中国の政府に
はっきりした定見があるわけではありません。
政府はむしろ受身になっているところです。
現に素材の値上がりがあって、
それで儲かると思えばどこの会社だって設備投資に走ります。
それが過剰投資になることをおそれて
金融引締めにかかったのです。

しかし、金融引締めにも矛盾があって、
需要が増えているから高くなっているのに、
それをやっちゃいかんと言ったら、もっと高くなってしまいます。
それをどこで止めるかということで
いま金融引締めをやっていますが、
本当はどこでやめたらいいのか政府自体もわからないのです。
倒産する会社が続出しなければ
胸を撫でおろすというのが本音でしょう。

ではどこでそれが終わるかと言うことになると、
私は半年ごとに区切って考えるのがいいと思います。
去年の末までにその通りにならないとしたら、
次は今年の6月と考えたらいいと思います。
そう考えて対処しても株価はその先を読んで動きます。

一つ、大きな区切りは
あと2年で中国がWTOに入って満5年になりますから、
この2年の間に今までに起らなかったようなことが
起ると考えていいでしょう。
これは中国の政府が積極的にやっていると考えるよりも、
約束を守らなければならないから、
やむを得ずやるんだと考えた方がいいと思います。
たとえばアメリカの力によって
平価の切り上げをするんじゃなくて、
中国中にドルが溢れすぎて、
ドルの力でパンクしそうになって
やむを得ず切り上げすると考えた方が現実に近いと思います。


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