■QさんからのA(答え)
高度成長の時代に較べますと、
不動産業というのは今は人気のない商売のひとつであります。
経済が発展している時は
不動産を買っておけばよく上がりました。
金が足りない時は借りてでも買っておけばよかったんです。
でも、経済の成長が止まるようになると
世の中を動く金が増えませんから、不動産に向かう金も減って、
不動産そのものが上がらなくなってしまいます。
昔はしっかりしたものだから不動産と言ったんですけど、
いまは動かなくなったから不動産ということになっております。
したがって不動産を鑑定する仕事が
全くなくなるわけではありませんけど、
不動産鑑定業なんていうのは人気のない商売の一つで、
それでメシを食うのは容易でないと思います。
不動産に携わる人も一頃に較べたら少ないし、
今後も社会全体に大きな変化が起って
今までみんなが築き上げてきたものが破壊されて
もういっぺんはじめからやるというのなら別ですけど、
いまの続きをやっているということになれば、
そんなにいい仕事ではないと思います。
不動産の鑑定をすると言ったって、
ただ鑑定するという業務は少ないし、
結局不動産屋をやりながら
お客さんに教えるということでなければ成り立たないでしょう。
公務員を辞めてそれをやるというのはかなり困難でしょうね。
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