第589回
■K.J.さんからのQ(質問):新しいサービス業

はじめまして、 私は今税理士の受験生です。
もしもしQさんを読んで、
税理士の業界は日本では縮小産業であるというので、
今、中国と日本の橋渡し的な仕事に興味をもっています。

ですが一つ質問があります。
今は日本で工業的豊作貧乏であるけれども
今の時代に合った新しいサービス業が日本で生まれて、
会社が作られ景気が良くなることは無いのですか。
そのようなサービス業が生まれたとしても、
かつての日本や、今の中国のように
工業製品を売ることによる好景気を生み出す力は無いのでしょうか。


■QさんからのA(答え)

私が税理士は縮小していく商売の一つであると言ったのは、
日本の経済が発展している時は
次々と新しい会社を作ることが多かったからです。
私個人だって1年に二つや三つは新しい会社を作って、
その度に受け持ってもらえる税理士の人を
決めなきゃいけなかったのですから、
当然税理士の仕事は増える一方だったんですね。
しかし今は、何十社もあった会社も全部整理して
3社か4社になってしまったぐらいですから、
これは私だけの問題ではなくて、日本全体の問題だと思います。

新しい会社は他所の国へ行って作ることが多くなりましたから、
国際間にまたがった税理士としての知識を持つことが大切だと
私は言ったんです。
その視点から見ていると、日本国内に残る仕事は
どうしてもサービス業が中心ということになります。
それもレストランや年寄りの面倒を見る仕事といったものが
中心になります。
デパートやスーパーに行っても、生活に必要なものを
なるべく安く手に入れることがお客の頭にありますから、
どうしてもそういう流通業に限られてしまいます。
しかしそれは消費ですから、
そうした消費が日本の景気を一変させることはないと思います。

日本は他所の国に較べて
この何十年の工業化によってお金持ちになりました。
その知識とお金とを使って日本国内だけじゃなくて、
世界中にまたがって生産基地を選ぶことになりますので、
他所の国に行って稼いで、そのお金の一部を持って帰ってきて使う
という形じゃないかなと思います。


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