■QさんからのA(答え)
私が税理士は縮小していく商売の一つであると言ったのは、
日本の経済が発展している時は
次々と新しい会社を作ることが多かったからです。
私個人だって1年に二つや三つは新しい会社を作って、
その度に受け持ってもらえる税理士の人を
決めなきゃいけなかったのですから、
当然税理士の仕事は増える一方だったんですね。
しかし今は、何十社もあった会社も全部整理して
3社か4社になってしまったぐらいですから、
これは私だけの問題ではなくて、日本全体の問題だと思います。
新しい会社は他所の国へ行って作ることが多くなりましたから、
国際間にまたがった税理士としての知識を持つことが大切だと
私は言ったんです。
その視点から見ていると、日本国内に残る仕事は
どうしてもサービス業が中心ということになります。
それもレストランや年寄りの面倒を見る仕事といったものが
中心になります。
デパートやスーパーに行っても、生活に必要なものを
なるべく安く手に入れることがお客の頭にありますから、
どうしてもそういう流通業に限られてしまいます。
しかしそれは消費ですから、
そうした消費が日本の景気を一変させることはないと思います。
日本は他所の国に較べて
この何十年の工業化によってお金持ちになりました。
その知識とお金とを使って日本国内だけじゃなくて、
世界中にまたがって生産基地を選ぶことになりますので、
他所の国に行って稼いで、そのお金の一部を持って帰ってきて使う
という形じゃないかなと思います。
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