■QさんからのA(答え)
初めての株式投資が外国の株からはじまっているようですが、
ちょうど今から40年あまり前に私が兜町に出入りするようになって、
これからの成長株は何かと考えて買った時は日本の株でした。
でも、基本的には同じだと思うんです。
その時に私が成長株を買えばいいと言ったのですが、
兜町の人たちは私の言うことにきく耳なんか持っていませんでした。
大抵の人は、過去の経験を元にして物事を判断しますから、
株はある程度上がったら
またドスンと下がるに決まっていると思っていました。
私は成長が続く限り大丈夫だと、成長株の話を新聞に書いたら
匿名の手紙が来て、「今にひどい目にあうぞ」とさんざん脅かされました。
その頃は株というのは、
上がれば必ず下がるもの、というのが常識だったんです。
事実下がることもありました。
でも下がっている期間が短くて、すぐまた元に戻りました。
それが30年も続いたんです。
では、それと同じことが中国で起こるかどうか、ということになると
注意深く研究しないといけないんですけど、
それと似たようなことが起こったとしたら、
株価が下がった時がチャンスなんです。
どこから買い始めるか、何を買うか、というのは
初めての人にとっては怖いものです。
でも、そのくらいがちょうどいいんです。
初心者マークを付けて運転している時は、
あまりぶつけたりしませんよね。
慣れちゃってタバコを吸いながら、
よそ見しながら運転してる人がひどい目にあうんです。
それと同じことで、
始めの間は用心深すぎるくらいでちょうどよいと思います。
では株を始めるのはどんなタイミングからはじめたらよいのでしょうか。
一番安い時がいいと言ってもそれはできない相談です。
何故かというといつが一番安い時か
あとになってみないとわからないからです。
ですからいつからはじめても構いません。
一番初めは、一番少ない量から買いはじめることです。
たとえちょこっとしか株を持っていなくても、
人間というのは欲がありますから、毎日株価を見るようになります。
そうするとこの株が高いか安いかというのがわかるようになります。
ちょうど自分の奥さんが今日はご機嫌がいいか悪いかというのが、
毎日一緒にいるとわかってくるというのと同じです。
そういう株がドスンと下がって、これは安いと思ったら、
いわゆるナンピン買いと言って、
安値株を買い足すと下がった分と平均化しますから、
仕入れの値段を下げることが出来ます。
そんなこと言ったって、鉄砲玉は一発しか無いのに、
どうやって二発打つんだという人も居ますけど、
これは株を買う人の姿勢の問題です。
ことに中国の株の場合は、
高値だった株が何かの理由で下がると、
中国の人はむちゃくちゃに売り叩くんです。
高値から10分の1まで下がるというのが珍しくありません。
そういう時に仕込んで辛抱してるうちに、また元に戻るんです。
その辛抱が出来るかどうかというのが、
株で儲けることが出来るかどうかの分かれ目になります。
そんなことを言っても実感が無いと思いますが、
少々経験を積めば、自然にわかるようになると思います。
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