■QさんからのA(答え)
不動産株の長期投資には原則として賛成ですが、
中国の不動産は日本の不動産と少し違う所があります。
ご指摘の通り、中国の土地は全部国有で、
そこへ建てるために政府から借地をするという形になっています。
オフィスや商用ビルなどは50年、
住宅の場合は70年ということになっています。
では、50年、70年経ったらどうなるかは、
初めてやったことですからまだ誰も経験をしておりません。
私が中国でビルを建てる契約をする時に、
満期になったらどうするんですかと聞いたら、
みんなで顔を見合わせて、この中でまだ生きている人がいますか、
という話になって、それは子孫に任せよう、
その時の情勢によって決めればいいじゃないかと
サインをしたことがあります。
中国がどうしてそういうやり方をしたかといいますと、
いっぺん国有にした土地をまた民有に戻すのは抵抗があったんです。
そこで香港の真似をして、
香港の土地はかつて全部イギリスの女王のもので、
それを借りるという形になっていました。
香港の場合はものすごい高層建築ですから、
マンションでも一人当たりにかかる書き換え料は
ほんの少しで済みますのであまり響いてはきません。
今の中国の大都会もほとんどが高層建築ですから、
たぶん同じことになると思います。
もうひとつは、中国の不動産は株みたいに激しく変動します。
不動産株もその影響をものすごく受けますので、
上がり下がりが激しいんです。
じっと持っているうちに3分の1の値段になるというのは
珍しくありません。
ですから仮に長期投資を考えたとしましても、
値段が倍になったら半分は売って元金を取り返して、
後は上がったり下がったりしてもタダですから
自分の元値に影響はないという、
その土地の土地柄にあったやり方をしないと
上手くいかないと思います。
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