第263回 ■T.TさんからのQ(質問):経歴を共有する方法
昨年末に失業し4月中から再就職が決まりました。 就職活動を通じて感じたことは一度雇うと、 やめて貰うことが難しいためか、 雇う側の要求があまりに高いレベルの要求を 出しすぎているように感じました。 試用期間の設定が可能であるので 雇う側も、雇われる側も気楽にそれぞれ合う仕事、人物を 選べばよいのでないかと考えています。
経済産業構造の変化を促進するためには 雇用の流動性を高める必要があると思います。 企業が立ち行かなくなっても、 経歴が別の企業でも引き継げるような状況がうまれれば、 企業に縛られることなく、個人の経済的独立が保てます。 企業内に閉じていた経歴を 社会全体で共有するよい方法はないものでしょうか。
■QさんからのA(答え)
いま日本の就職の世界は大きく変化していると思います。 昔はひとつのところに勤めると 定年になるまで辞めないというのがほとんどで、 それが日本のいいところでもあったし、 欠点でもあったといえると思うんです。
いまは給料を払う会社の方が金がないので、 退職金を払わずに済む派遣社員を受け入れて、 期限が来たら辞めてくれというのが 多くなっているようであります。 あなたがおっしゃるような雇う側、雇われる側が うまく折り合っていくということを実現しているのが いまの派遣社員制度ではないでしょうか。
いまの時代は、ひとつの会社にずっといたい人が 出て行けと言われたり、 いて欲しい人はすぐ辞めてしまうということが多いのです。 そういった中でこれからの雇用制度とどうしたらいいのかは まだ暗中模索といえるのではないでしょうか。