第163回
■TさんからのＱ（質問）：上海で自転車専門店を開きたい

昨年は三回、先生のツアーに参加させていただいた者です。　今の中国を見ているとその変化に驚き、その中に飛び込みたいと言う気持ちは有ったのですが、何をすれば良いか思いつきませんでした。

私は４２歳の時、趣味が高じ、競技用自転車の専門店を始めました。その後、小売りをしながら、アメリカやフランスから輸入した最新の競技用自転車部品等の卸しを始め、現在は卸専業でやっております。

これから、中国は経済も発展し、国威高揚の為　スポーツ等を奨励するようになると思います。そこで、まず、上海で競技用自転車専門店を開き、マ-ケットが拓けたら、中国で卸をしたいと思っております。もちろん、最近は中国の自転車用品もかなり良くなってきましたので、向こうの新商品を輸入する事も考えております。

１月１１日から取りあえず一週間だけですが、先生の上海学校に入り、その間、上海の街中を調べる予定です。もし、いけそうであれば、三，四月にでも店舗を買って徐々に始めようかなと考えている次第です。　その場合、二、三月は各三週間程、向こうで言葉を勉強し、その後は、日本と中国を半々で生活しながら言葉を覚え様と思っております。

商品は最初は今、私が取り扱っているのが主になると思いますが、少しずつヨーロッパのブランドを増やそうと思っています日本では、昔からの問屋がすでに販売権等を持っていたりして、私どもでは輸入できない商品が多々有りますので。

私の知り合いで国際自転車連盟の役員をしている方の紹介で中国の連盟役員をしている人と上海にいる間にお会いし色々教えてもらう予定です。

以前、先生がおっしゃっていたのですが、中国では上にいくらでも伸びるので不動産は騰がらないとおっしゃっていましたが、一階の店舗の場合はいかがでしょうか。　(もちろん、先生は一般の不動産のお話をされたのは十分承知しております。)

できれば先生のご意見や場所等の注意点等を教えていただければ幸いです。
長々と書いて申し訳ありませんが宜しくお願い致します。

今年もぜひ先生のツアーに参加させて頂きたいと思っております。　その時は宜しくお願い致します。

■ＱさんからのＡ（答え）

私と一緒に何回も中国の勉強会においでになった結果お考えになったことだと思いますが、一番やりやすいのは今までやってきた仕事をそのまま持っていける場合です。もちろん違うところでやりますから、多少は違うやり方をしなければいけませんけれども、今までの自分の知識や経験がある程度生きるやり方ができたらやさしいんですね。

あなたの場合は競技用自転車の専門店をおやりになっているそうですけど、これが果たしてそのまま中国で通用するかどうか、私にも良くわかりません。でも自分がいままでやってきた経験がありますから、私が気付かないようなやり方も見つけられると思います。

上海にお店を出す場合、店舗を借りることはできますが、１階の店舗を買うというのはかなり難しいと思います。

中国では企業のことを単位（ユニット）といいますけれど、それぞれの単位が既存の不動産を持っていることが多いので、それを借りることはできますけど、売ってもらうとなると１００分の１以下の確率になってしまうと思うんです。

新しく建った建物の中の事務所みたいなところなら売っていますが、人が集まる１階や２階の店ということになると、借りる以外に方法がないんじゃないでしょうか。

どういう所でやるかというのは先ず自分で探さないといけないと思います。その土地の習慣もあれば、陥し穴もありますから、信用のできる人のアドバイスをきいて失敗しないように気をつけて下さい。