“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第661回
旬の食材の饗宴に春を感じる

鹿児島県蒲生産の筍は3月に旬を迎える高級筍。
まだ、土の上に顔を出さないうちに掘るのでとても柔らかい。
口に入れると、まずは春の香りが鼻腔まで立ち上ってくる。
かむと柔らかく崩れていく。
ゴルゴンゾーラのソースが、
繊細な筍の味わいに以外と合っている。

そして、いよいよ天然真牡蠣。
生牡蠣が高知県浦ノ内産と宮崎県高鍋産の
二種類を食べ比べられるようになっている。
まずは、高知県のもの。
これは70を越した女性が獲ったもの。
とても濃いジューシーな味わい。
いかにも海そのものを食べている感じだ。
これに対して、宮崎のものは
86歳の素もぐりの男性漁師が獲ったもの。
牡蠣の殻の上にさらに小さい牡蠣がついているのが特徴だ。
味わいは高知のものより繊細で、バランスがいい。
味が控えめな分だけ逆にミネラルをより感じる。

そして、高知の牡蠣を蒸して、
ブロッコリーバターを和えたもの。
ブロッコリーの青臭さと牡蠣の生臭さが
見事に帳消しとなっていて、生牡蠣よりも旨みが際立っている。
さらに、宮崎の牡蠣の蜂蜜マスタード和え。
これは、至福の組み合わせ。
甘みと辛さが絶妙にバランスして、牡蠣の旨みを引き出している。
最後に高知の牡蠣のブルギニヨン。
香ばしさが、口のなかいっぱいに広がる。
これが本当にシャンパンに合う。

鹿児島県串木野産の天然真鯛のラグー仕立てには、
オクセイデュレスの赤ワインを合わせる。
鯛の甘みがよく引き出される。
最後に温野菜と野菜のサラダと温度差攻撃。
東所沢の有機野菜の旨みをいっぱいに堪能。
レンコンが旨みたっぷり。
そして、デザートにデザートワイン。
最初から最後まで春を堪能した一夜だった。


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2007年3月19日(月)

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