|  第643回東大宮「季作」で本マグロのカマを堪能
 東大宮の「季作」は大学のすぐ近く。最近は健康のために、学バスを乗らずに歩くことも多く、
 その通勤経路沿いにあった。
 これまで、その存在に気がつかなかったのは、
 同じ学科の他の先生も同じだった。
 卒論審査終了後の学科教員の懇親会を、「季作」を貸切にしてもらって開催することにしたが、
 誰もその存在を知らなかった。
 ご主人にあらかじめ相談したら、
 十数名集まるなら、マグロのカマを1本とってみるとのこと。
 愉しみにしていた。
 先生方が集まって、まずはビールで乾杯。突き出しは鴨に黒豆。
 この豆は、適度に甘みがついていて旨い。
 店主は大きなマグロのカマを包丁で捌いている。
 今回は、笹塚「マルセウ本間商店」で調達した
 「宗玄」純米無濾過生原酒山田錦、
 「悦凱陣」純米無濾過生原酒亀の尾を持参して、
 店に原価で買ってもらい、それを提供してもらった。
 その他、「秋鹿」の山廃雄町70%も置いてある。
 こちらは、蓮田の今宮酒店からとっているもの。
 早速「宗玄」をまずは常温でいただく。そうしているうちに、カマの刺身が登場。
 脳天の部分のトロを切ったものに、
 その奥の骨についている部分をスプーンですくった中落ち。
 「宗玄」の深みが、トロの脂の旨みをよく引き出している。
 そして、次は「宗玄」の燗。
 深みのなかから旨みが浮きあがってくる。
 そして、カマ焼きも旨い。
 こちらは秋鹿とともに愉しむ。
 次に提供された目玉も周りを炙ったものは絶品。コラーゲンいっぱいで、プルルンと口のなかで震える。
 上品な甘みがなんともいえない。
 これに「悦凱陣」がとてもいい相性。
 一同、こんないい居酒屋が
 大学のすぐ近くにあったことを驚いていた。
 ゆっくりとすごしていたら、あやうく終電を逃すところだった。
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