“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第589回
超美食会も無事に終了

錦糸町「井のなか」で開催した第3回超美食会は、
結構一人で申し込まれた方が多かったが、
酒と食事がスタートして間もないうちに、
各所で和気藹々と知らぬもの同士の会話が弾んでいる。
美味しいものを共有する喜びは、お互いをより親しくする。

刺身の鰤の焼き霜降りがまた秀逸。
金目鯛、〆鯖も旨い。
鷹長の菩提もとの甘酸っぱい味わいがよく合う。
そして、「かくま養豚所」の豚の旨さを再認識。
まずはオーブンで焼いたものが提供され、
豚そのものの味わいを愉しむ。
そして、酒粕漬けが絶妙の味。
最後に豚しゃぶ。
漁醤仕立ての鍋で軽く洗い、最初は塩で、
そして次はポン酢でいただく。
口のなかにいれたとたんに、
豚の奥底に潜んでいた甘みが一気に溢れ出す。

実は今回の会の直前に、
デュロック単一種の肉が
「かくま養豚所」から仕入れることができたという。
前に紹介した「くれないの豚」ところが、
春の出荷の旨さとに比べると味が落ちたので、
今回は使うのをやめ、
普通の「かくま養豚所」の三元豚にしたという。
ここにも、ただブランドを重視せず、
自分の舌だけを頼りに食材の判断をする
工藤店長の真面目な姿勢を感じた。
このデュロック単一種は、
実はその前の週に打ち合わせで「井のなか」を訪問したときに、
少量分けてもらい、自宅で焼いて食べたが、
確かに美味しいことには変わりがないが、
春にいただいた上品な脂の爽やかさが感じられなかった。

蕎麦を使ったコロッケがまたなんとも言えない風味。
創意工夫の妙を愉しむ。
会を開始したのは午後6時過ぎであったが、
終了したのは午後10時を大幅に過ぎていた。
参加者全員、とても満足して帰途についていた。
皆さんが帰られてから、
工藤さん、五十嵐さん、浅見さん他のスタッフの皆さんと乾杯。
燃焼しきったような満足した笑顔にお礼を述べて、
私も帰途についた。


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2006年11月30日(木)

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