“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第277回
燗酒楽園が大阪で開催

ようやく秋らしくなってきたが、
まだ残暑厳しい9月11日の日曜日に
『燗酒楽園』というイベントが、
大阪リーガロイヤルホテルで開催された。
これは、蔵元交流会という、
日本酒の蔵元さんたち七十数蔵と、
酒販店七十数店で構成されている団体が主催するイベント。
純米酒の燗の旨さを広めるために、
業界、一般消費者向けに、毎年夏の暑い時季に開催されている。

関西地区での開催は始めてで、
今回は全国の52蔵が集まって、ブースで燗酒を出品した。
私の懇意な蔵も結構あった。
ここでは、純米酒の燗しか提供しないという徹底したもの。
燗の旨さをホテルで提供される和食のコースに合わせていただく。

パーティの前に「燗酒セミナー」というのが開催されていて、
飲み仲間の燗酒普及教会創始者のK先生も
パネラーで舞台にたっていたようだ。
ようだ、というのは、
燗酒楽園の会場に到着したのが予定より大幅に遅れて、
セミナー会場には入れなかったからだ。
その前にお昼を大阪にせっかくきたのだからと、
大正にある手打ち蕎麦屋の『凡愚』に食べにいったのだが、
満席で待っているお客が多く、
時間がかかって、遅刻をしてしまった。
しかし、美味しい手打ち蕎麦と日本酒をお昼から楽しめた。

さて、燗酒楽園のパーティでは、
ビンゴのようなカードを参加者全員に配り、
それぞれの蔵のブースで燗酒を飲むと、
そこの番号にあった場所にスタンプを押してくれる。
その番号は参加者には秘密になっている。
縦・横・ナナメのどれか一列がスタンプでつながるとビンゴで、
日本酒の商品をもらえることになっている。
私は運よく割りと早くビンゴになったが、
商品数が限られていて、数名前で商品が終わってしまった。
この他にも、今回の幹事だった蔵元さんたちが、
選挙運動を模擬した大根踊りで入場してきたり、
会を盛り上げていた。

肝心の燗酒そのものは、
52蔵全部を利くのはとても大変だったので、
懇意の蔵と最近評判のいい蔵に絞っていただいた。
あらためて、最近の純米酒の造りの技術が向上し、
燗あがりがとてもよくなってきていることを確認できた。

これから、秋風が心地よくなってくる時季を迎える。
燗酒がいよいよ美味しくなってくる。
これは、気候の影響もあるが、
丁度、今年の冬に造った日本酒が
この時季に熟成を経て味乗りして、
旨くなりはじめるポイントにきていることが大きい。

やはり、日本人には国酒の日本酒を飲んで欲しい。
それも、いい造りの純米酒を燗で。


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2005年9月20日(火)

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