|  第201回梅干は自分で干すのが旨い
 梅酒の青梅が終わると梅干用の完熟の梅が出始める。梅干は自家製が美味しい。
 好みの味に塩加減を調節できる。
 まずは、いい梅を入手することが肝心だが、最近では、ちょっとしたスーパーなどにも、
 なかなかいい梅が並べられるようになってきた。
 ということで、梅の選択以上に重要なのが、いい塩を使うことだ。
 大量に使うから安い塩にすると当然味もまろやかにはならない。
 もったいない、などと言わずに、
 自然塩などのミネラル分の多い、いい塩を使おう。
 私の家では「海の精」を使っている。
 準備するものは、上記の食材以外には、梅を漬ける壷、重石、そして、消毒用の焼酎、
 それに、干すときに用いる、大きな平たいざる笊だ。
 梅のヘタを爪楊枝や竹串などでとる。先の尖ったところで、ひっかけるようにするときれいにはずれる。
 そして、梅を水洗いする。
 丁寧に取り扱わないと痛むことがある。
 たっぷりの水をボウルにとり、そこに梅を入れて、
 濡れ布巾で優しく擦るようにして、汚れをとる。
 竹笊にあけて水を切る。
 ここでも金物は腐食するので使わないほうがいい。
 次が塩漬けの工程だ。使用する壷は陶器かホウロウにする。
 それ以外は梅から出てくる酸によって、腐食する。
 容器はあらかじめ煮沸消毒しておく。
 梅に塩をまぶしながら壷の底からきれいに並べていく。
 一段並べ終わったら、
 さらに、その上にまた塩をまぶした梅を並べる。
 そうして、多層の梅を壷に詰める。
 塩の量は梅の重量に対して18〜20%くらいが通常の量だが、
 少ないほど梅の甘みが美味しく感じられる。
 しかし、塩が少ないと痛み易い。
 例えば、梅2kgに対して、塩が360g〜400g程度となる。
 赤紫蘇を使う、シソ漬にする方法もあるが、我が家ではシソを使わない単純な梅干しだけを作っている。
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