第192回
イタリアワインの会 〜その2
まずは、白ワインを食前酒として飲み、
その後、シャンパンを前菜に合わせようということになった。
そして、ベルギートラピストビールは
赤ワインに行く前に口直しに飲もうということで意見が一致する。
Lidia 1999 La Spinettaは、
上品な樽香が心地よく、
ゴールデンウィークの温かい陽気のなかで、冷えた酸味に爽快。
ラディッシュ、クリームチーズとよく合う。
派手ではないが、実直なミネラルの味を感じられ、
骨格もしっかりとしている。
ラ・スピネッタはピエモンテの新しいワイナリー。
ジョヴァンニ・リヴェッティがアルゼンチンで一旗あげて、
故郷のピエモンテでワイナリーを創業したいという夢を、
その息子のジウセッペがかなえ、
1977年にCastagnole Lanzeの地で創業したものだ。
ここは、モスカート・ダスティという
軽い甘いデザートワイン造りの中心地。
しかし、ジウセッペは
もっとしっかりした白ワインができるはずと信じて、
モスカート・ダスティ・ブリッコ・クアグリアを造り、
このワインがラ・スピネッタを世界に知らしめす。
そして、1985年からバルベラやネッビオーロなどの
赤ワインも造り始め、
1995年にはバルバレスコ、
2000年にはバローロの生産を開始。
現在はジウセッペの息子のブルーノ、カルロ、ジョルジオの
3兄弟がワイン造りの采配をふるっている。
リディアは1993年に、3兄弟の母親、
すなわち、ジウセッペの妻のリディアの名前を称した
シャルドネ100%のワインだ。
500mの標高の2ヘクタールの畑から
収穫量を少なくした葡萄によって、
平均3000本のワインが造られる。
フレンチオークの新樽を使って、
アルコール発酵と、マロラクティック発酵が行われ、
その後12ヶ月新樽で熟成し、
さらに、ステンレスタンクに6〜8ヶ月入れて熟成してから
瓶詰めされる。
繊細な味わい、エレガントな香り。
ワイン会の口開けにまさにうってつけのワインだった。
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