|  第133回最高の美味「鮟鱇鍋」の造り方
 鮟鱇は淡白だが上品な味わいで、部位による食感の違いが楽しめる。
 それで、旨みを加えるために
 味噌と鮟肝を合えた鰹出汁を割り下として用いる。
 まずは、味噌は信州味噌と西京味噌をあわせるなど、味わいを調整することが勧められるが、
 私は「海の精」の玄米味噌だけを使っている。
 味わい深い、旨い味噌なので、混ぜ物をしない。
 その味噌1kgに対して、酒と味醂をそれぞれ160cc程度入れる。
 それに砂糖を75g程度入れて中火で炙る。
 もちろん焦げないように練りながら行う。
 ぶくぶく泡がでてきたら弱火にして、さらに練る。
 水分が飛んで味噌が重くぼてっとなってきたら
 火を止めて粗熱を冷ましておく。
 昆布と鰹で出汁をとっておく。土鍋を火にかけて、鮟肝を炙る。
 両面を炙ってからヘラなどで細かくくずして、
 さらに炙り焦げる前に出汁を入れる。
 それに、先ほどの味噌を合わせる。
 鮟肝はなるべく細かくしたほうが、汁に絡んで美味しい。
 醤油で味付けをする。
 鮟鱇は部位ごとに霜降りにしておく。
 熱湯に落としてから氷水にとる。
 その鮟鱇の部位を鍋に入れて少し置き、最後に野菜を入れる。
 野菜は白菜、長ネギ、椎茸、エノキ、春菊、ホウレン草など。
 以前紹介した山伏茸も入れると美味しい。
 野菜を最初から入れると水っぽくなって、旨みが薄れる。
 この鮟鱇鍋は誰に出しても美味しいと評判だ。鮟肝は贅沢にたくさん使うことが美味しくするためのコツ。
 また、味噌、味醂、酒、醤油はいいものを使うことは
 言うまでもない。
 難しい技術は必要ない。
 この作り方で、皮やアラの付近が熱によってゼラチン化して、そこに味噌と鮟肝の味が加わり、絶品の味になる。
 脂肪が少ないので早めに食べたほうがいい。
 このゼラチンはコラーゲンいっぱいで、
 翌日のお肌が見違えるように綺麗になるのも嬉しいことだ。
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