“蕎麦屋酒”の著者がプロ顔負けの美味探求

第56回
いい料理店はいい客が集まる

このコラムを始めたときに、
素人でも専門料理店に負けない味が出せる
ということを書いたが、
専門料理店に行く必要がないわけではない。
専門料理店の価値は何かというと、

1.素人では難しい食材調達、調理方法による味を楽しめる。

2.非日常的な雰囲気、サービスが楽しめる。

3.自分で料理しなくてよい。

ということが基本ではあるが、
もう一つ、料理、食材についての知識が増える可能性もある。
これらのメリットを最大限得るために
客はどうしたらいいかということを紹介しよう。

料理店に行くときに客側の接し方が実は結構重要だ。
まずは、お店の流儀を理解して、店に溶け込むこと。
お客も店の雰囲気を作るうえでの重要なファクターであって、
場違いの客がいる店は居心地が悪い。
いい店は客層もいいものだ、
というか、客層も含めていい店、悪い店の判断ができる。

よく、料理はこうじゃなければ駄目だとか、
酒・ワインはこの銘柄がないのはいい店じゃないとか、
あるいは、サービスのあり方について
自分の意見を押し通そうとする客がいるが、
その店の流儀が自分の考えと違っているからといって、
その店は駄目な店と決め付けるのはもったいない。
考えを変えれば快適で美味しい思いをするかもしれないからだ。

これは、店の傲慢や勝手を我慢しろということではない。
いい店というものは、
それぞれ経営方針に哲学を持っているところが多く、
客を大切にしよう、
美味しいものを食べてもらいたいという気持ちを持っている。
ただ、その具体的な表現としての店構え、
食材調達、調理、サービスなどが
店の主人の個性によって違っているので、
それを理解することが必要なわけだ。

まずは、店と客がいい関係になる。
それが、快適な席と、さらなる美味しさを約束する。


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