第200回
たかがストレッチ されどストレッチ

私の腰の状態は“第五腰椎分離すべり症”。
腰痛とは付き合い始めて15〜6年たちましたが
これからも生きている間はずーっとともに
歩む(?)ことでしょう。

学生時代は何度か立てなくなったり、
腰が前に曲がったまま痛くて上体を起こせなくなったりと
なんとも情けない経験をしてきました。
疲れがたまってくると「そろそろくるなぁ」
といういやぁな感覚が迫ってきてそれを回避する為に
コルセットを作り、針やお灸、
マッサージにもよく通っていましたし、
眠る時は温湿布が手放せなかったりと
腰痛改善の為にあらゆる事を試していました、
ただし“ストレッチ”以外は・・。

当時の私はストレッチなんて大嫌い。
なぜならからだが硬くて思うように動かせないし、
ジッとしている感じがなんだか退屈で
楽しさも効果の良さも体感する事ができなかった・・・
というよりは、そういう点に目さえ向かなかったのです。

転機はインストラクターの養成でした。
卒業試験に柔軟性のチェック項目があって
「これは大変!」という事で
その時から初めてストレッチや柔軟運動を
真剣にやり始めたのです。
養成のクラスがある日は終わった後に、
毎回友人に背中に乗っかってもらったり
お風呂上りは毎日必ずストレッチをするようにしました。
そのうちエアロビクスの競技会に
参加するようになった事も手伝って
今まで伸ばしたことも、意識したこともないモモの裏側や
臀部、腸腰筋など骨盤周りの筋肉を時には1人で、
時にはペアーによる他力でしっかりと奥から伸ばす事で、
私の固かったからだはダンダンと柔軟性が増してきたのです。

数ヶ月が過ぎた時、
腰の調子が今までと全然違う事に気がつきました。
あの“いやぁな感覚”はすっかりなくなり
学生時代に比べれば激しさが軽減されているとはいえ
それなりに運動をしているのに、
立てなくなったり上体が起こせないという事は
それ以来一度もありません。
もちろん重たい感じや痛みはありますが
養成の頃に真剣に自分のからだと向き合った経験が
“からだの声を聞く耳を持つ”ようになり、
“自ら立て直す術の体得”へとつながって
この効果を“1人でも多くの人にわかってもらいたい”
という思いが、「まるごと からだ教室」開講まで
つながっていったのです。

さてこのコラムも今日の200回を境に小休止。
またさらにフレッシュな内容で
お目にかかりたいと思います。お楽しみに!
教室は続きます。


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