第161回
森林浴

私達の生活の根底には
季節や植物などの自然の流れがあって
それに沿って営まれています。
自然に触れると誰もが「気持ちい〜」と感じます。
ではなぜ「気持ちい〜」と感じるのでしょうか。
今日はその“森林浴のなぜ?”について考えてみましょう。

私たち誰もが持つ能力。
これを分類していくと身体的能力(体力)と
精神的能力に分かれます。
さらに身体的能力は行動体力と防衛体力とに分類されます。
後者の“防衛”とはまさに言葉どおり抵抗する力。
つまり物理的、生理的、生物的、精神的ストレスに対して
なんとか負けないように発揮される力の事をいいます。
この4つのストレスに効く方法の一つが森林浴。

森林浴をすると自律神経のうち副交感神経が活性化され、
心臓の鼓動はゆっくりと、逆に胃の消化活動は活発になります。
緑の中で食べるお弁当やバーベキューは
「いつもより美味しく感じる!」
という経験があると思いますがこんな効果があるからなのですね。
また血圧も適度に下がって気分がリフレッシュ、
心もやすらぎ次への集中力が高まります。

この効果は樹から発せられる揮発性化合物の一種
「テルペン」の力によるもの。
樹の種類や大きさによって含まれる量は違いますが、
みぢかな樹木でいうとヒノキなどは多く放出しているとのこと。
このテルペンが一番多く発散されるのは
暖かい日の午前中。
初夏から夏に向かうこれからの季節は最適なシーズンですね。
また森林には最近よく耳にするマイナスイオンが
豊富に存在しています。
イオンは原子同士を結びつける働きなどを担っていて
プラスとマイナスのバランスが
常にとれていることが重要です。
けれど、空気が浄化し切れなかったり、
電子機器が身の周りに多くあったりすると
途端にプラスイオンが多発して
細胞を酸化させてしまうのです。

日頃から環境が気なっている人は
森林浴に行く機会に恵まれた時こそ
いつも以上に深い呼吸を意識しておこなってみましょう。
こうして考えて見ると人間は
自然の一部の存在である事を痛感しますね。
明日は植物つながりで花と私たちの関係について。


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