第97回
噛んで活発

噛むという動作。
改めて意識したのは玄米と出会ってからですが、
あなたは普段から意識されていますか?

最初口に入った時は、
食物をかみ砕き、唾液とよく混ぜて
液状にすることで次の臓器へ運びやすくする、
という役割があります。
けれど最近は、食べ物の軟化に伴って
噛む必要性がうすれがちで、3〜4回噛んだだけで
飲み込んでしまう人が多いようですね。
けれど、なにも食べ物を細かくする事だけが
この動作の意味ではないようです。

“こめかみ”を辞書で引くと、“米を噛む時に動く所の意”
と書かれています。
まさに玄米のために生まれたような言葉だなぁ、と
単純な私は考えてしまうのですが、
誰でも固いものを口にすれば良く噛もうとします。
そのことで、こめかみの運動が多く刺激されると
それが脳にも伝わって活発化します。
それにより脳がよく働くようになり、
ホルモンや消化液、酵素の分泌が高まって
体内にある様々な臓器も活発に動くようになってきます。
そうなってくれば、からだは無駄な溜め込みをストップ。
無駄の無いように消化吸収をしてくれるので、
エネルギーへの転換がスムーズに行われて、
食物から得た栄養が、
まんべんなく体内をめぐるようになってくるのです。

食療法の大家、桜沢如一氏も著書の中で
「玄米は50〜60回噛むこと、病気の人は100〜200回」
と書かれています。
実際そこまで噛んでいると、液状になってしまい、
何を食べていたのかわからなくなりそうですが
私も極力50回を意識して食べるようにし始めたところです。

でも不思議。
このような食生活にした途端、いつ何を食べたのか、
はっきりと記憶している自分がいるのです。
脳の働きが良くなったのか、
それとも甘いものや果物の呪縛がそうさせているのか・・・
まだ成果はなんとも言えない状況です。

*参考文献 「玄米がおいしい」オレンジページ発行


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