第76回
予知したい!

この突然の出来事も、事前にわかっていれば
何かしらの手をうつ事ができます。
けれど、予知できないところに、
この病気の難しさがあるのですね。

事故が起きた際、事件性があれば
警察が入って原因を調べるために
解剖を行い究明に努めますが
そうではないとわかれば、まず解剖は行われないそうです。
これも突然死のメカニズムが
未だハッキリとしていない理由の一つでしょう。
心電図や運動負荷試験などのチェック方法もありますが、
みぢかではないために、
なかなか気軽に取り組む事もままなりません。

一番速やかなチェック方法は、
やはり“自分のからだは自分で守る”です。
自分が現在かかえている危険因子を知り、
傾向を把握しておく事が基本となります。

ここで危険因子にはどのようなものがあるか、
あげておきましょう。

〜虚血性心疾患の危険因子〜
1、男性45歳以上、女性55歳以上あるいは43歳未満で閉経、
ホルモン補充療法を受けていない女性
2、冠動脈疾患の家族暦(両親、祖父母・兄弟・姉妹に
突然死や虚血性心疾患の人がいる)
3、タバコの習慣
4、高血圧(上140mmHG以上、または下90mmHG以上)
5、肥満(体重÷身長の二乗の値が25以上で、
ウエストが男性85センチ、女性90センチ以上)
6、病院で「今のままでは糖尿病になりますよ!」と言われた人
=糖尿病予備軍
7、高コレステロール血症(総コレステロール220mg/dl以上、
あるいはLDLコレステロール140mg/dl以上)
8、高トリグリセリド血症(150mg/dl以上) 
*トリグリセリド=中性脂肪
9、低HDLコレステロール血症(40mg/dl未満)
10、精神的、肉体的ストレス

専門用語が多くて恐縮ですが、
健康診断の結果表の自分の数値と
もう一度くらべてみてはいかがでしょうか。

あなたはいくつ、あてはまりそうですか?

*参考文献:健康運動指導士テキスト
  心臓病の運動療法(1)より
  著  者:昭和大学藤が丘リハビリテーション病院
       助教授 橋本 通氏


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