東洋証券・深堀マネージャーが
中国企業と株についてわかりやすく解説します

第83回
「1ドル台の株が無くなる?」

先週末、つくば国際会議場で
弊社のつくば支店主催で
中国株講演会を開催させていただきました。

私が風邪で喉をやられて声が出ず、
お聞き苦しかったと思いますが
出席頂いた皆さんには
最後まで熱心にお聞き頂き大変感謝しております。

つくば支店は現在の佐藤支店長が就任してから
ちょうど1年目です。
就任後すぐに中国株の講演会を開催させていただきました。
その時に参加された方も今回出席していただいており、
1年前にご紹介した銘柄をはじめ、
もう2倍にも3倍にもなっているものがあるが、
まだ買ってもいいのだろうか?と問われました。

さて、香港H株指数が昨年1年間で
260%の上昇となったことは
先月お伝えしました。
世界の株式市場の中でも群を抜く上昇率です。
確かに急激な上昇には警戒感が伴いますが、
指数だけで相場を判断するのは少し違うと思います。

H株指数採用銘柄の時価総額に対する割合は、
トップの中国石油をはじめ
シノペックや華能国際電力など
上位数銘柄で70%以上を占めています。
したがって、指数ウエイトの高い上位数銘柄が
大きく乱高下した場合には
指数も大きく変動します。

昨年は、香港上場の中国株に
世界中の機関投資家が参加したことが
上昇の大きな要因になりましたので、
当然、時価総額の大きい銘柄(流動性の高い銘柄)が
特に上昇しました。
あたりまえですが、
同じH株でも上昇率は様々ですので、
全部が大きく上昇した訳ではありません。

講演会で、極端な話ですが
将来H株の株価が1ドル台の銘柄は
いずれ無くなるのではないかとお話させていただきました。
以前はBYDカンパニー(1211)ぐらいしかなかった
10ドル台の銘柄が、
今は5銘柄になりました。
H株の平均株価がだんだん高くなっています。

【40銘柄が僅か12銘柄に】

現在、株価1ドル台のH株は12銘柄あります。
いわゆる低株価群です。

東方航空(670) 儀征化繊(1033)
慶鈴汽車(1122) 吉林化工(368)
北京北辰(588) 広州広船国際(317)
洛陽ガラス(1108) 成都PTIC(1202)
東北電気(42) 四川高速(107)
シン陽公用発展(747) 中国航空科技(2357)

業績懸念などをはじめ
それぞれの理由から上記銘柄の株価はまだ1ドル台です。
しかし、中国3大航空会社の1社である東方航空や、
中国国内の軽乗用車市場シェアトップの中国航空科技、
また、今回H株指数構成銘柄から除外されたとはいえ
北京オリンピック関連銘柄として
今後も注目を浴びるであろう北京北辰実業など、
まだまだ株価期待が持てる銘柄も散見されます。
1年前(昨年2月)には
40銘柄あった株価1ドル台の銘柄はもう、12社しかありません。
ひょっとして将来は無くなるかも知れません。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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