第509回
連載終了につきまして。
今までありがとうございました
突然で申し訳ございませんが、
今回で私の連載を終了させていただきます。
私が常務取締役を勤める株式会社サーチナが
近い将来のIPO(株式公開)を目指していまして、
経営の方面に専念するためです。
サーチナ自体は中国株をはじめ、
中国に関する情報発信事業は
今後も業務の柱に据えて行ってまいりますし、
私個人も、
何らかの形で中国株には触れ続けることになると思いますが、
一旦、今回終了させていただく次第です。
約二年前、邱永漢先生にお声をかけていただき、
連載を開始したわけですが、
平日だけとはいえ、毎日連載というのは初めての経験でした。
二年間ほどで500回を越える連載ができたことは、
私自身驚いております。
ご高覧いただいている友人や知人には、
毎日連載で大変ですね、と声をかけられますが、
毎回編集部の方からお送りいただくアクセスログを見てみると、
かなりの方にご覧いただいていることもあり、
実際、読者の方からご意見も多く寄せられ、
大変楽しく、続けさせていただきました。
今後の中国株、あるいは中国を考える上で、
まだまだ一筋縄ではいかない、と思います。
現在の状況から考えて、中国の成熟へ向けた急成長という方向、
あるいはその可能性が限りなく高いとはいえます。
あるひとつの事象だけをみて、単純化し、
現時点で、中国はいずれ政権が崩壊する、中国経済は破綻する、
と短絡的に結論を出せる段階ではありません。
中国という国の実情はそれほど複雑なのです。
2020年ぐらいのスパンで、中国は考えるべきです。
いずれ、GDPの規模で日本を抜くことになるでしょう。
しかし、その時点でさえも、
中国は発展途上国である可能性が高いといえます。
たとえ全体として、
日本と中国が同程度の経済規模となったとしても、
人口で比較すれば、その時点の差で
中国は日本の10分の1ほどに達したに過ぎないといえます。
それほど中国のポテンシャルは大きいといえます。
まだまだ日中間はしっくりこない時期が続くかもしれませんが、
日本のため、中国のため、日本人のため、中国人のためにも、
両国関係がよりうまくいくことを祈りつつ、
多くの日本人の中国株投資家の皆様が
中国の可能性によって恩恵を受けられるよう願いつつ、
この連載を終了させていただきます。
また、機会がございましたら、
そのときも引き続き、ご愛顧いただければ幸いです。
長い間、誠にありがとうございました。
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