| 第474回株式構造改革の帰着点:「股改」G株がトレンドに
 G株指数というものが誕生しそうです。早ければ年内にも、という報道もあります。
 G株とは、中国本土の上場企業の株式が流通株と非流通株に分かれている
 「股権分置」改革問題の解決に向けて、
 その対象となるA株、あるいはB株、H株で、
 改革案を提出した
 (それが当局に承認され、株主総会で可決された)
 銘柄の総称です。
 中国語では「股改」(株式改革の意)が一つの言葉として定着しており、
 「股」(株式)は中国語で「GU」と発音するため、
 その「G」を取って、
 G株といわれるようになったわけです。
 例えば、万科企業のA株略称は「万科A」でしたが、
 12月2日から「G万科A」に変更になりました
 (B株はそのまま)。
 A株という性質はそのまま、
 それにG株という性質が付加されたということです。
 非流通株式問題に関連した「アルファベット+株」では、
 以前「C株」というものが
 ささやかれたことを紹介しましたが、
 C株が噂でとどまっているのに対して、
 G株は05年の中国本土株式相場を動かす
 重要なテーマにまでなってきていること、
 それ自体は基本的には
 決して完全に独立したボード、
 あるいは株式種類を形成しているわけではない
 (A株のG株、B株の中のG株など)
 などの違いがあります。
 そもそも70%近くが非流通株式だとされている
 中国上場企業において、
 非流通株式と流通株式の権益格差の是正が
 一貫した問題になってきていました。
 ただし、これを解決しようと思えば、
 莫大な非流通株式が市場に流れ込むことになり、
 供給過剰となって、
 株価が暴落することが予想されていたため、
 この改革の話が出るたびに、
 実際に改革が行われなくても、
 株価は敏感に反応していました。
 これではいけないと、当局が大鉈を振るったのが05年になってからです。
 当初は過剰反応する場面もみられましたが、
 次第に、この改革が結局は中国の株式市場を
 成熟させることになるということもあって、
 05年後半から急速にテスト範囲が拡大、
 現在、中国株式市場は
 「股改」=G株ブームといっても
 過言ではありません。
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