医師・豊岡憲治さんの嘘のようなホントウの話

第319回
易経実践の本について

易の勉強をする時、どの本を読むといいかというのが問題です。
ほとんどの本は読んでいると眠くなってくるか、
チンプンカンプンなことが書いてあります。
どうしてそうなるのか、どうしてそう受け取るのか、
甚だ心もとないのです。
じゃ、実際に占ってでた易の卦をどう解釈するか、
今の状況とどうすり合わせるか、
そのことがまた易をむずかしくしているわけです。

ところが、光村推古書院から出ている
易経実践(河村真光著)という本は、
読んでいて、おもしろく、実際に占った結果の例も示していて、
興味がつきないのです。
例えば、最初の易の卦である乾については、
最初に卦辞が載っていて、
乾は、元いに亨る、貞しきに利あり。
その次の象徴という所が
この卦辞の意味をわかりやすく書いています。
占って乾の卦がでたら、

1,見えざる強烈なパワー(陽気)が周りに胎動している。
2,強い波長だから危険もある。
  瞬発力を秘めているので安易に取り組むとあとで悔やむ。
3,逆転の機運。
  例えば、いつも破れる者が勝ち、連戦連勝の者がついに破れる。

なんとなく応用のきく表現になっています。
これがこの本のいい所です。

それから、爻辞が書いてあります。
易の記号の下から一つが変化した時には
どうなるのかということが書いてあります。
乾というのは、一本の横棒が6個積み重なったものです。
その一番下の1本棒が2本棒になった時に、
今度は天風コウになるのです。
この時の解釈が今はまだ動くべきでないとあります。
そして、そのくわしい解釈ですが、未知との出会い。
異質なものと関わり、不意の来訪者によって
思いがけない展開となる、と書かれています。

その次は変卦が書いてあります。
その次は要約です。
乾為天についての要約です。
いろいろと詳しく書いてありますが、
その一端を紹介すると、
要するに占って乾為天を得たなら、
その爻が九五(変爻は火天大有)以外なら、
すぐに飛びつかない方がよい。
再度検討し、今一度熟慮すべきである。
もしあなたが無事をもって貴人とするならなおのことである。と。

その次は事例です。
著者の河村さんが経験した占いの例を書いているのです。
これがまたとても面白く、ためになるのです。
残念ながらこの本は絶版です。
同じ著者の易経入門がでているので、
それもわかりやすく、おもしろい本です。
易というのは、最初とっつくのですが??が先になって、
ほおりなげてしまいます。
時間がたってまた取り出して読んでみると
なるほどということがあります。
この本も残念ながら絶版です。

余談ですが、
テニスのヒンギスとシャラポワの試合の前に易をみたら、
ヒンギスは山天大畜、シャラポワは風天小畜でした。
どちらがいいか?って、それは山天大畜です。


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