人生を楽しみ、豊かにすごすために

第56回
注目を浴びるベトナム不動産投資

2年前に最初にベトナムに出張したのは、
不動産投資の調査目的でした。

私が関わる中国不動産コンサルティング事業では
やっとビジネスが軌道に乗るようになりましたが、
当初事業を急速に拡大しすぎたために
苦しい時期が続いた事もあり、
ベトナムでは小さく生んで大きく育てる戦略で当初臨みました。

中国と同様ベトナムの土地は、国家(国民)が所有しています。

外国人(法人)は例外を除き、直接不動産を所有できず、
ベトナム内に会社を設立する形で不動産を取得します
(土地は利用権、建物は所有権)。

外資100%の会社が不動産投資をする事は理論的には可能ですが、
現実的には難しいことが多く、
ベトナム企業とのジョイントベンチャー(合弁)という形で
不動産開発、賃貸事業を行うことが一般的です。

不動産投資に関わる法律は中国よりはるかに複雑で、
理解するのはかなり困難です。

中国では個人投資家の皆さんに、
マンション投資をご紹介していたこともあり、
同様のコンサルティング事業を行う予定でしたが、
ベトナムでは
個人がマンション投資するのは非常にリスキーだということが判り、
法人向けコンサルティング一本で事業を行っています。

知り合いに、
「ベトナムでマンションを買った」と自慢している人がいたので、
よく調査してみると、買ったのは
「デベロッパーから50年その部屋を使う権利」なのです。
デベロッパーが政府から取得した土地利用権は、
外国人個人に移転しないのです。
これは、民法で言う債権で、物権ではありません。
従って不動産を買ったことにはなっていないのです。

だとすると、もしデベロッパーが倒産したらどうなるのでしょうか?
買い手の権利は、一般債権者と同じになる?
その部屋は継続して使えるのか?
様々な疑問が出てきます。

この質問をデベロッパーにしても、弁護士にしても、
答えは「???」です。
そんなあやふやな権利に投資して本当に大丈夫なのでしょうか?
ですから、私は紹介する事をやめました。
お客さんを思ってのことです。

でも、マンションを買ったと思っている人は、
本当に買ったと信じています。

もちろんベトナムでも、
法的に守られる不動産投資の方法はあります。
ただ、金額が大きくなり、
個人の方には手が届かないケースが多いと思われます。

とういことで、
現在法人向けの不動産投資コンサルティングしかしていません。

中国で顧客だった会社はもちろん、
様々な会社に対してコンサルティングを行っています。
ほとんどが日本の不動産業界ではトップクラスの会社ばかりです。

オフィスビル、サービスアパートメント等開発すると、
予想利回りが20%前後と
日本では考えられないような高利回りが確保できるのです。

活況を呈するベトナム。
数多くの日本の不動産企業がベトナムに注目する理由は
こんなところにもあるのです。


←前回記事へ

2007年4月4日(水)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ