第190回
期待が膨らむ出足
香港市場は3日から、
上海、シンセン市場は
4日から始まりました。
新年早々の動きは、
予想以上の好調です。
上昇の理由は、
いくつかあります。
まず、米国、日本をはじめ、
昨年から世界の株式市場は、
非常に好調です。
このため、比較的まだ、上昇幅が低く、
しかも、経済成長率が高い、
アジアの株式を積極的に買う動きが
見受けられます。
また、米国の金利引き上げ懸念が
より一層後退したことにより、
主力業種である不動産関連株などが
買われています。
しかも、昨年末から
ウワサになっていた
人民元の切り上げの話については、
実際にはまだ切り上げは
行われていませんが、
中国当局が新たに
人民元の銀行間取引制度を導入しました。
これはいわゆる、
銀行と銀行の間での相対取引のことです。
今までは、上海外貨取引センターを相手に
通貨取引を行っていましたが、
これからは銀行間で取引ができますので、
上海外貨取引センターと
違ったレートになる可能性があります。
実際には対ドルに対して、
上下0.3%の制限があるなど、
極端にレートが
変動するわけではありませんが、
中国が得意としている実験をして
反応をうかがい、
人民元の切り上げおよび開放へ向けた、
準備を着々と進めているようです。
つまり、人民元切り上げ期待によって、
海外からも資金が入ってきたようです。
昨年末に中国株を買った人は
ちょっとしたお年玉になったことでしょう。
中国の本当のお正月である旧正月は
今月の下旬からです。
もっと、大きなお年玉をもらえるのか、
楽しみになってきました。
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