第110回
中国本土市場の実態
先日(6/8)中国本土市場は
大幅高を演じました。
中国当局による市場救済策が
発表されたためです。
具体的には、
自社株買いの解禁に向けた動きや
周小川人民銀行総裁が
現時点では利上げの考えは無く、
なんらスケジュールもないとの発言より、
利上げ観測が後退との見方が広がり、
市場心理が好転したようです。
また、非流通株のテストケース
第2弾として、
上海A株の「長江電力」が
内定したとの報道を受け、
同社のような大型株の非流通株問題を
積極的に解決する姿勢が伝わり、
これも上昇の要因となっています。
そして、経営が苦しい
中国本土の証券会社に人民銀行が、
日本の銀行に資本注入したように、
資本注入をするとの観測も
大幅上昇の要因となっています。
このように中国本土市場は
中国当局の政策によって大きく上昇します。
逆に言えば、政策なしには
なかなか上がらない市場と言えなくもありません。
しかし、中国当局は
株価を下落させたいわけではなく、
上昇させたいわけですから、
時期や内容がわからないとしても、
予期できたことなのです。
中国本土市場は、
非流通株の問題があるとしても、
成熟された市場とはとても言えません。
しかし、未成熟な市場だからこそ
チャンスがあるのです。
どのような優良銘柄でも、
必ず下落するときはあります。
その時こそがまさしく買い場なのです。
世界の著名な投資家で、
短期の大儲けを繰り返し、
今も名を轟かせている人はあまりいません。
むしろ、ある程度長いスパンで、
投資をしている
著名投資家の方が多いのです。
皆様には目先の情報に惑わされず、
長期的な視野にたって、
投資を行ってもらいたいと思います。
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