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35.北京でヤキトリを食らい、ふと思ったこと

さて、事の発端は、ある日、友人から一緒に食事にいこうか?
というお誘いで、訪れた「ヤキトリ屋」でのお話。

元来ヤキトリが大好きな私も
このお誘いには断る理由もないのであっさりOKサイン。
向かう先は連日大勢のお客さんで賑わうヤキトリ屋さんとの事。
このお店の老板(ラオバン:経営者)は中国人で
日本に数年間、ヤキトリ修業をしてから、この北京に帰って来たというお方で、
炭火で焼き上げるヤキトリの味もさる事ながら、
ラオバンの温厚な人柄もあり中々いいお店だよ!
と友人からの入れ知恵がありいやがうえにも期待は高まります。。

そんな店内に入り辺りを見回すと最初に目に付いたのは
お客さんの国籍別割合比率です。
その日は日本人客3割、中国人6割、外国人1割
といった感じのお客さん比率。

メニューも良心的な値段で味、量共に満足。
ヤキトリを焼くスタッフ、サービス員全てが中国人のアウェーであっても、
一旦飲み始めれば、ビールとヤキトリが片手にあれば、
いつのまにか雰囲気も和気藹々となり、賑やかになってくる
噂通りの期待通り、心地良いヤキトリ屋さんでした。

店を出てから、一人、ふとこう思ったのです。
理想とするお店作りの形がこのヤキトリ屋さんにはあった!!
ということなのです。

北京で商売をするにあたり、絶対味方に付けておかなければいけない人達。
そう日本人。。ではなく、中国人の方達の受け入れ割合です。

日本人のお客さんの味覚を納得させながら、
ここ現地の中国人も認める美味しいヤキトリ屋を目指したからこそ、
このヤキトリ屋さんが連日満席で
日本人からも中国人からも支持されているのだと入店してすぐに察しがつきます。

今まで幾度かお伝えしている通り、北京に居る日本人が1万数千人。
かたや、現地中国人は1500万人以上。。。

この数字を目の前にして、
いやいや相手にするのは「日本人だ!」と言い切れる人というのは
中々この地では商売が続かないのではないか?と思っています。
よっぽど日本人に向けた戦略、裏づけがあるか、
もしくは相当の勇気がある人でなければ容易に出来る事でないというのは
数字を見る限り、お分かりいただけるかと思います。

その証拠がこのお店のお客さんの比率です。
上記のヤキトリ屋さんのこの日のお客さん割合は
日本人3:中国人6:外国人1となっています。
しっかりと中国人にフォーカスがあっています。
私の理想の比率割合です。

レストランIL MILIONE(イルミリオーネ)も
今、喉から手が出るほど中国人のお客さんが欲しく、
現状の中国人客の比率を上げるのに必死です。

現状当レストランでの国籍別比率割合は
日本人のお客様7割:中国人2割:外国人1割と
日本人のお客様からは安定した支持を得ていますが
まだまだ中国人のお客様からの支持がどん底に近い状態です。

これからどうやって中国人にフォーカスをあわせていくかが
一つに鍵であることは間違いないようです。
難しいなぁ。。


2008年7月16日(水) <<前へ  次へ>>