| 中国ではインターネットの実名制を段階的にすすめています。 みなさんは実名制についてどう思いますか?
 中国は、政治的に実名制の必要に迫られているので、
 この議論がとても盛んです。
 言論の自由が制限される中国では、インターネットの世界に自由な表現の場をもとめて、
 急速にネット産業が盛んになり、
 GDPに占める割合は5.5%と世界でも高い水準になりました。
 電子ショッピングモール、電子決済サイト、店舗評価サイト、
 グループ購入、ソーシャルネット、チャット、つぶやき、
 掲示板などなど、全て中国自前のものがあります。
 また、中国の腐敗政治や不道徳行為の摘発に一役買って、
 世論を形成したりしています。
 中国政府が恐れるのは中国人民14億人の世論。外国人としても、中国で反日ニュースが流れた後、
 日本関連のお店に石が投げられる過激な動きを見るにつけ、
 世論の暴発は恐ろしいと思います。
 そうした意味で、中国政府が実名制にして、
 自己責任で発言することを進めていることは
 無理からぬことと個人的には思います。
 そういえば、国策捜査で逮捕された、
 鈴木宗男さんと佐藤優さんが、
 検察よりも外務省よりも政治家よりも怖いのは世論だ、
 と一連の事件を振り返っていました。
 しかし一方で、実名だとインターネットの面白みが失われるケースもあります。例えば、ペットの成長日記に飼い主の実名は必要ありません。
 恋愛や不倫の相談を書き込むのに実名では不便です。
 場合によって実名とペンネームを使い分けられるのが便利です。
 中国では、いろいろ議論された結果、インターネット上での書き込みは、
 表面上は実名でなくても構わないが、
 サイト管理者が実名を知ることができるように、
 書き込みする場合には実名とIDを登録しなければならない、
 という方法の検討がすすめられているようです。
 実施されてみないとどんな弊害があるか分かりませんが、
 個人的には良いやり方だと思います。
 お酒の場のような気分で、匿名に酔いつぶれて、理性を失ったことを書いてしまうと、
 中国では非常に高いリスクが伴います。
 相手が実名を知っているという前提で、
 責任ある発言をすることは、
 ある意味、ネットユーザーを守ることにもあるのかと思います。
 
 絶世の活動情報 : www.zessei.com  |